メンバーインタビュー(SEEDATA代表)/「商品開発」という言葉を知っていて、それをやりたいと思ったことがある人に来て欲しい【後編】

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■宮井さんの今の働き方や、考え方に影響を与えた人はいますか?

 僕はあの人がすごいから真似しようとかあまりないんですよね。「あの人はこうしてる、この人はこうしてる、ここはいいけどここはよくない」という事実をひとつずつ集めて、分析していった結果、おのずと今の自分の理論ができたんです。

 それは大学院でリサーチ&プラクティスを徹底的に叩き込まれたからというのもありますが、意味や、看板にまどわされないで、事実を集めてそれを分析すると自ずと理論が作れるんです。だから、影響を受けたというのはなく、いろんな人の仕事のやり方と自分の経験を分析して、最適化された状態が今なんですよね。

 基本的にプランニングの世界って守破離なので、最初は上についた人の真似をして、課題だと感じているところを自分なりに考えてスタイルを変えるというのを繰り返していくうちに、自分なりのスタイルができていくんです。

■インタビュー中に45歳が限界値と出ていますが、宮井さんの分析力をもってしても、やはりそれは越えられないと……?

 僕はいい意味で打破できないなと思っていて、自分のプランニングが徐々に衰えていくのに抗うのも大事かもしれないけど、それより、その頃には現場でプレイヤーとしてやっていることよりも、重要な価値のあることができるようになってくるんです。

 それは人を20人育てることだったり、チャンスを与えれば伸びそうな人を見つけて、その人にチャンスを与えることだったり、そのほうが明らかに組織にとっても効果があるんです。自分以外の人の価値を高めることって20~30代のときはなかなかできないんですよね。

 もちろん、プランニング全体は勝てないかもしれないけれど、細かいところの技ではまだ勝てるんですよ。野球でいうと試合全部は出られない、代打の切り札みたいな、一瞬だけならいぶし銀の能力が見せられるという(笑)。

 ただ、それより次の世代を見出すほうが重要だからそれをやっているんでしょうね。今、自分が現役でやっていてもいいんだけど、僕は10年早回しで考えているから見出し作業をしているかんじですね。

■宮井さん自身、迷ったことはなかったのでしょうか?

 研究者になるかプランナーとして続けるかは迷いましたね。現役でプランナーをやるといずれ鈍るので、人を育てたり見出すほうに回るか、研究者になるかというのは「OR」だったんですが、キャリアは「OR」で考えちゃいけないんです。

 人間って「こういうことがやりたい」というものがふたつあると、「どっちかしかできなんじゃないか?」とバイアスがかかってしまうものなんですが、「&」で考えるともっと効率的な考え方が生まれて、先人にとらわれないやり方も十分に考え付くんです。

 がちがちのクライアントワークと研究を両立させているところって、アメリカにはあるんですが、日本の大学のビジネススクールのゼミではまだできていないくて。でも、今のSEEDATAならそれが可能なんです。

 結局「両方やるためにはどうすればいいか」って「&」で考えるほうがソリューションは生まれるんですよね。「OR」になったら「&」に変えるというのもプランニングのひとつのテクニックですね。

■個人のスキルが高まりやすい環境の分、独立していく可能性もあると思うのですが、その点はどうお考えでしょうか?

 独立していくのはぜんぜんかまわないですね。僕はキャリアのDIYと呼んでいるんですが、SEEDATAで働く方法は3つあって、

1.このままSEEDATAで働いて幹部になる。それはどこかでプランナーではなく、僕と同じ立場になるということ。

2.フリーランスとしてSEEDATAの仕事にも関わる(独立)。

3.これだけいろんなことを学んでいると自分でビジネスを起こしたくなる人もいるので、その時はSD/V(※1)を使って起業する。

 なので、プランナーになりたい人と、将来起業したい人、この2種類の人はSEEDATAで社員になるのが合っていますね。

 一般的にいろんなスキルを得たい場合、「この会社ではこれを学んで」「この会社でこっちを学んで」と転職するわけですが、ぶっちゃけ効率が悪いんです。何故かというと新しい会社に入ってすぐは活躍できないんですよ。ネットワークを構築し直したり、会社の文化を理解したり、社内意思決定プロセスを解析したり、そういうことやっていると意外と成長しない。それで成長してる人は本当に一握りの人で、ひとつの会社の中でマルチキャリアをDIYできるほうが、転職をし続けている人に勝つはずなんです。

 つまり、将来プランナーか起業家になりたい人は、SEEDATAでキャリアをDIYしていったほうがいいに決まっているので転職されるリスクはあまりない、僕が育ってほしい人に関しては転職しないほうが合理的なはずなので。そこは考慮する必要はないんですよね。

 そういう考え方から外れたら逆に転職するはずだし、SEEDATAのビジョンと合致して自分の利益になる人は絶対やめないほうが効率的ですね、何故ならどこよりも自由にできるから(笑)。

(※1:様々な領域の事業アイデアを保有する博報堂グループのSEEDATAと業務提携を結んでいる、シードアクセラレーター)

■現在社員は男性ばかりですが、女性にも来てほしいという思いはありますか?

 僕は男女という区別はしていなくて、今の雰囲気も、ポテンシャルのある人を集めたらこうなったという結果なので、この雰囲気で楽しめる人は男だろうが女だろうが来てくれればいいと思っています。

 実際フリーランスで手伝っている人もいるし、うちに就職することだけを許容してるわけではないんです。末永くファミリー的な、SEEDATAに入ったら家族だけど、親戚でもよくて、みんなで血縁を大事していけたらいいなと。

 学生時代につながった人って利害関係がないから長くつながるんです。そういうゆるいネットワークを大事にしていけたらいいなと思っていますね。

■では、具体的にどんなに人に来て欲しいですか?また、どんな研究領域の人がこれから活躍できそうですか?

 研究領域はまったく関係ないですね。〇〇を専攻してるからできるというのはバイアスで、アート系の人や高校生でもできるかもしれないし、その人の看板を取り払って考えてあげる必要があるんです。

 ひとつ大事なことは、知的好奇心が旺盛なこと。やっぱり、この手のことって好きじゃないと続かないんですよね、「世の中にはこういう人がいるんだ」とか「こういうニーズがあるんだ」とか、いちいちそれが楽しい人、発見することにポジティブな感情を持っていける人はうちにめちゃくちゃ向いていると思います。

 あとは考えるのが好きな人。考えることが仕事と思ってる人はうつ病になりますが、息をするように考えている人。僕も頭を鍛えているという意識はなくて、ふだんからずーっと考えているから、気が付いたら脳みそが筋肉だらけになっていたというだけで、そういう人じゃないとやっていけないですね。

 僕自身、いろんなクライアントの新しい商品やサービスについて考えることって、こんなに楽しいことはないと思ってるので、基本的に考えることが楽しいと思える人ならものになります。ただ、考えるといっても、そんなにロジカルシンキングが得意ではなくても大丈夫。

 あとひとつ、うちはマルチタスクなので、ひとつのことを突き詰めるわけではなくて、そこは研究とはちょっと違うんです。もちろん、自分の研究領域を持っていていいんですが、研究領域を応用したい人じゃないときついんですよ。ひとつのことをじっくり極めたい人は研究所に行ったほうがいい。だけど自分のコアなスキルを活かしていろんなものに応用したいという人、業界を横断して応用したい人は向いていますね。

 何を学んでいるかではなく、「商品開発」をやりたいと思った人はうちにくるとベストだと思います。「商品開発という言葉を知っていて、それをやりたいと思ったことがある人は、まるでいろいろなメーカーさんに就職したように幅広いジャンルに携われます」と聞いてピンとくる人には向いています。

 もし、就職活動で製造業志望だったとしても、SEEDATAでいろんな商品を見たうえで、SD/Vで自分で起業すればいいよと。大手の製造業に就職しても企画職になれるのはいつの話かわからないし、そうこうしているうちに、SEEDATAの人には抜かれますよ。SEEDATAで先に働いたほうがいいんじゃないかと思いますね。

■SEEDATAではトライブの分析から5年後の生活者や社会の動向について未来洞察を行っています、それでは宮井さんが目指している、SEEDATAの5年後について教えて下さい。

 一度みんなで「未来の記憶」というのを書いたことがあるんです。「20××年、SEEDATAは〇〇という雑誌に取り上げられました。あなたが取材を受けてどういう記事ができましたか?」というのをみんなで書いたんです。すでに一部実現し始めてるものもあるんですが、これは「未来の記憶」というみんなのポジティブな感情を引き出す手法なんです。

 あと5年したら、国際フォーラムを1日貸し切って、500人くらい集めて、SEEDATAの卒業生が自分の会社の取り組みを発表したり、みんなの役に立つようなコンテンツを発表して共有して、未来を見つけるようなワークショップをして、そのあと飲み会をしたいですね。

 それが僕が未来の記憶に書いたことで、実際その人数がだんだん増えてきているので500人もすぐかなと。そこからイノベーションが生まれるような会を毎年やりたいです。そこはファミリーと親戚の人だけで一見さんはお断りで。

 うちは知的であることを大事にして、息を吸うように考えるというカルチャーなので、めちゃくちゃ考える飲み会をやりたいですね。

■ありがとうございました!

 今回のインタビューは、1時間の取材で1万字近い文字量になりました(普通は多くて6000字くらいです)。それだけ宮井氏の熱量を感じられる、どこをとっても削ることのない濃い内容のインタビュー記事になっていると思います。宮井氏の考えを知ることで、よりSEEDATAという会社がわかっていただけたのではないでしょうか。

 次回はSEEDATA取締役、藤井氏の登場です!

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