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仲間を思う気持ちを実装せよ。「人をつくるアルサーガ。」の舞台裏


広報室長の松村です。

当社広報室では、1月末より、自社Webサイト上にて、社員インタビュー連載「人をつくるアルサーガ。」をはじめました。

この企画は、我々広報室の自由な発想からはじまったものです。最初は、「失敗したらどうしよう…」と不安でしたが、社内メンバー、また社外の方からの温かい応援をいただき、先日、連載10回目を迎えることができました。

そこで今回は、当企画の裏側(業務プロセス、業務品質、効果など)について、広報室メンバーの共著でお伝えします。

「社員のインタビューを発信するといいって本当なのかな?」

「ストーリーの発信が大事」というセオリーが定着する昨今。
私たちのようなベンチャー企業にとって、社員インタビューの発信は、鉄板の広報施策です。自社Webサイトだけではなく、Wantedlyなどの採用プラットフォームでも、多くの企業が社員インタビューを掲出しています。

私が2021年1月にアルサーガへ入社した際にも、「社員についてどんどん発信するといいと思うよ」と、周りからアドバイスを受けていました。

確かにそれまで、自社Webサイトではインタビュー記事が数本ある一方、スポット的な対応にとどまっており、全職種は網羅していない状況でした。

しかし、私は思いました。

社員の情報を発信すると、良いことがあるって本当なのだろうか? と。

私たちの社業は、あくまでIT戦略・UIUXコンサルティングならびにITシステム開発です。
技術力、コンサルティング力で勝負している以上、事業の情報を発信する必要があるのではないだろうか。社員や、働き方の情報を発信すれば何かいいことがあるだろう、と考えるのは安直では?と。

誤解のないように言うと、社員インタビューのような企画は好きなほうです。

しかし、社員インタビューは、広報担当者にとって「仕事をしたつもり」になりやすい施策の一つでもあります。

「周りもみんなやってるし、やりやすいから」という理由で社員の情報を発信するのは、正解なのだろうか…??と。

メディアリレーションにより多くの時間を使うべきではないか。
むしろこれまでにない、ぶっとんだ広報イベントを企画したほうがよいのかもしれない…。

考えた末に、ひとまず、「いま私たちのホームページへ来てくださるお客様のニーズ」を、Web解析を通じてはかってみることにしました。

今、私たちを知ってくださっているお客様のニーズにこたえられなければ、今後、当社の存在をもっと広げることはできないであろうと考えたからです。

Web解析を通して

Web分析ツールでさまざまな数値を見ていった結果、以下のような傾向が読み取れました。(注:Web解析わかる方へ:ある程度ぼかして書いております!)

(1)自社Webサイトのコンテンツのうち、社員インタビュー記事は、どの集客チャネルにおいても、人気が高いコンテンツである。

(2)特にSNSでは、ほかのチャネルと比較して、社員インタビュー記事へのアクセス流入が多い傾向にある。

ここから、現在、アルサーガのWebサイトを訪れてくれるお客様(特に、SNSにいるお客様)は、当社ではたらくメンバー興味をお持ちなのではないか?社員インタビュー記事を多く発信することで、より多く/深く、当社の魅力をお届けできるのではないか?という仮説がうまれました。

「社員の情報を発信すると、会社によいことがあるのではないか?」というアイディアは、各種数値解析の側面からも外れてはいないことが腑に落ちた瞬間でした。

「やるなら中途半端ではなく、かっこいいタイトルでブランディングしよ。」

当社の企業理念「“人をつくる”だから“物をつくれる”」をそのままタイトルにした、「人をつくるアルサーガ。」の企画原案が生まれた瞬間でした。

我々2人ならいけるんじゃないかと

前職での経験から、インタビュー系の企画は工数を使うため、一人で継続するのはむずかしいことがわかっておりました。

そこで、広報室のメンバー、宮崎に相談してみました。宮崎は普段から社内メンバーとよく話しており、社内でもアルサーガ愛の強いメンバーです。

すると二つ返事でやりたい、との返信をもらえ、即着手することとなりました。

<宮崎のコメント>

企画にするだけで、社員インタビューがブランディングになるなんて…!と松村さんの企画力に感動しました。
不安な気持ちは全くなく、早くやりたい!と楽しみの方が大きかったですね。

(ちょっと恥ずかしいのですが、宮崎はいつも私の企画を喜んで受け入れてくれます…笑)

企画を立案してから、連載開始の告知記事をアップするまで、おそらく1日かかっていなかったかと。そこはベンチャーの強みですね…!

(代表小俣には、告知記事アップ後に報告しましたが、「いいね!僕も出たい!」と言ってもらえ、ほっとしたことを覚えています。)

「人をつくるアルサーガ。」プロジェクト品質の定義

広報担当者にとって、社員インタビューは取り組みやすい企画であり、甘えが生まれやすいプロジェクトでもあります。
企画倒れにならないよう、いったん以下3つの業務品質基準を定義し、これらを守れるよう、自分たちに課しました。

Q(記事の品質):会社として出して問題ない記事となるよう、一定の論理性と社会性を保つ。何かを下げるようなことは極力しない。ただし、当社メンバーの持ち味である「個性」が光るよう、一定のエンタメ感は許容する。
C(コスト):記事一本にかける時間を測定し、常に最小コストでのローンチを目指す。
(現在は、マネージャー=4時間以内/メンバークラス=8時間以内を目標としています)
D(納期):4本/月以上アップする。

原稿の作り方

前職以前にインタビュー記事を作っていた経験があったため、そこまで大きな障害はありませんでした。
ご参考までに、取材企画~記事公開までの流れを下記致します。

(1)取材企画

取材企画の際は、(1)対象となるメンバーに打診し、OKをもらえ次第、(2)日程(3)取材テーマを決めます。
対象メンバーについては、広報室からの依頼だけではなく、推薦箱(Googleフォーム)を設置し募集することで選定いたしました。

▲推薦箱。ここで推薦されたメンバーに、推薦があったことも併せて伝えたうえでインタビューの打診をしたところ、とても喜んでもらえました!

(2)取材

10分~1時間のインタビューを行います。
取材に協力してくれるメンバーにとっては本業以外の業務でもあります。効率よく取材を進めるため、「テーマを絞ること」を徹底しています。

(3)原稿執筆、編集、実装

執筆~編集~実装(マークアップ)までのすべての工程を広報室で行っています。

<宮崎のコメント>

インタビューした内容をただ執筆するだけではなく、メンバーの想いをいかに嘘偽りなく自然に表現できるか。且つ、読者にとってもメリットになる情報は入っているか。を重要視して執筆しているため、何度も読み返して修正をする工程が多くなってしまい、時間を要しています。

(4)校正

公開前には必ず、取材に応じてくれたメンバー確認を行います。また私はマネージャーとして、記事品質が一定以上以上となるよう、メンバーが書いた文章の校正やファクトチェック、ニュアンスの調整を行います。

(5)公開

公開時には、社内slackとTwitterで告知を行います。

上記のフローを回していき、2人で協力することで、10回継続することができました。
もちろんこの仕事だけやっているわけではないため、業務の山によっては掲載ペースが守れなさそうな場面もありましたが、お互いをフォローするなかで、4本/月のペースを守ることが現状できています。広報室としての結束が高まったように私は感じております。

企画の効果

KPIへの貢献

当社の広報KPIのひとつに、「ホームページに訪れてくる新規ユーザー様数」を設定しています。
当社のツイッターは、現在450名(※2021年4月時点)の方にフォローいただいていますが、「人をつくるアルサーガ。」の記事告知をすると、1ツイートあたり数十回~数百回の流入があり、新規ユーザー獲得にも貢献しています。

採用コンテンツの充実

採用コンテンツが増え、当社人事・採用担当メンバーや、ご応募いただいた方からも好評をいただいています。

<宮崎のコメント>

会社見学や応募をしてくださった方からは、「社内インタビューの記事をきっかけにアルサーガへ興味を持ちました。」「インタビュー記事、面白くて毎回楽しみにしています。」などのお声をいただいております。

スキル向上

広報メンバーの取材スキル、文章執筆スキル、マークアップスキル(HTML/CSS)が向上致しました。
当社はエンジニアが多い環境のため、たとえ広報であってもマークアップ技術へ最低限の理解をすることを自分たちの義務としています。
スキル向上にあたり、社内フロントエンジニアのレクチャー会を開いてもらえ、体系的な知識を学ぶことができたのが一番大きかったのかなと思います。

社内コミュニケーションの活性化

「色々な人の知らなかった一面を知れるのでとてもいい企画」「アルサーガの魅力を考え直すきっかけになった」など、社内から好評の声をもらえています。

<宮崎のコメント>

メンバーのことを深く知る良い機会なのはもちろん、インタビューを受けたメンバーからの推薦で他のメンバーを巻き込んでくれたり、広報面で協力してくれるメンバーも増えました。
取材後のアンケートでは、「自信を客観的に見つめ直すことができた」「色々な人の知らなかった一面を知れるのでとてもいい企画だと思います」とのコメントももらっています。
コミュニケーションの活性化だけでなく、メンバーのモチベーション向上にもつながっていると実感しています。

おわりに:仲間を思う気持ちの価値を実装せよ

私たちはベンチャー企業です。良いことだけではなく、さまざまなコンフリクトがあります。

しかし、仲間を想うメンバーが多い組織であることは本当です。
これまでインタビューをしてきたなかで、同僚やメンバー、部下について言及しないメンバーはひとりもいませんでした。

たとえば、
部下を信じるマネージャー
先輩同僚への感謝、
未来の仲間を応援する採用担当者
「もっと仲良くなりたい」と発信する海外メンバー、
業務外でも仲の良い様子
リファラル採用について語るポテンシャル入社メンバー
後進の成長を気遣うリードエンジニア
若手メンバーのために会社を変えていきたい幹部 などなど。

「人をつくるアルサーガ。」を通して、私は、「さまざまな立場があって、時に衝突することがあっても、それぞれ仲間を思う気持ちは本当なんだなぁ」と、感じております。

こうした取り組みは、一時的なもので終わっては意味がありません。
仲間を気遣い、優しい感性を持つ組織の価値を実装することで、広報業務としても価値を最大化することに取り組んでいければと思っております。

今後も、「人をつくるアルサーガ。」と当社にご期待いただければ幸いです。

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