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弁護士ドットコムのブランドイメージを再構築へ。ロゴリニューアルに込めた想いとプロセスを公開

弁護士ドットコムは、1月19日に法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」とコーポレートロゴのリニューアルを行いました。これまでは認知拡大のために双方を兼ねていましたが、創業15年を経て弁護士ドットコムのサービスは、登録弁護士数は国内の約半数である2万人の先生方に登録いただき、99万件を超える相談が投稿される日本最大級の法律相談ポータルサイトに成長しました。(2021年2月時点)

今回の記事では、次の時代を見据えた新しいロゴのデザインに込められた想いや構想から完成に至るまでの経緯について、本プロジェクトを主導したデザイン部の山本のインタビューとともに制作過程を通して紐解きます。ぜひご覧ください。


【Profile】 山本香織
専門家プラットフォーム事業本部 デザイン部 Deltaチーム
印刷会社のクリエイティブチーム、Web制作会社等を経て、2009年に入社。法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」のデザインや、Web完結型クラウド契約サービス「クラウドサイン」のロゴ制作、企業法務ポータルサイト 「BUSINESS LAWYERS」のロゴ・UIデザイン等、様々な業務を担当したのち、「弁護士ドットコム」の専任デザイナーとしてデザインの力で組織に貢献し続けている。


ロゴリニューアルのきっかけ

2005年に設立された弊社は、2013年に創業当初からの主力サービスである法律相談ポータルサイト「弁護士ドットコム」と商号を一致させることで、弁護士ドットコムの認知の拡大を図ってきました。現在では、弁護士ドットコム事業は多くのユーザー(以下「相談者」)と弁護士の先生方にご利用いただいております。そして会社としても、当時から提供している税理士ドットコムも大きく成長し、さらに昨今のコロナ禍で注目を浴びたクラウドサイン、BUSINESS LAWYERSなどの新規サービスが次々と生まれ急成長しています。そのため、コーポレートロゴが弁護士ドットコム事業のロゴと同じという、一つのサービスだけに特化しているように見える状態は会社のフェーズと合わなくなってきました。

そこで会社の成長に伴い、より相談者向けに弁護士ドットコムに関するデザインのリニューアルプロジェクトを進める中で、「ロゴも新しいものに変えよう」という要望が上がったことを発端に、”弁護士ドットコム”のブランドイメージを再整理するとともにロゴの変更を行うことになりました。


弁護士ドットコムの価値の表現を目指す

ロゴを変更する第一段階として、内田社長をはじめとする経営陣に”弁護士ドットコム株式会社”と”弁護士ドットコム事業”のビジョンやミッション、想いについてなどのヒアリングを行いました。そしてそれらをもとに、プロジェクトメンバーのデザイナー達と一緒にロゴの核となる大事な弁護士ドットコム「らしさ」や「価値」の擦り合わせを行いました。

会社やサービスのミッション・ビジョン・バリューを土台に、そこから導き出したキーワードを出しあって整理してみると、ロゴの核となるキーワードが見えてきました。

さらにキーワードを整理していくと、コーポレート / 相談者向け / 弁護士向けと大きく3つに分かれている「弁護士ドットコム」のそれぞれが目指すビジョンを、自然とストーリーに落とし込むことができました。(この時のキーワード出しから生まれたストーリーは、今でもロゴに込めたメッセージの核となっています。)

また、それぞれの弁護士ドットコム「らしさ」や「価値」を表現するブランドイメージと、3つの弁護士ドットコムで共通するブランドイメージのすり合わせもデザイナーと経営陣で行っていきました。その際、私自身の社歴が長いことが少なからず役に立ったと思っています(2009年入社)。経営陣との意見交換において、長年積み重なっている暗黙知によりニュアンスを汲み取ることができたことと、そして会社のカルチャーを十分に理解しているからこそ、相手の意向を汲み取りやすいというのは利点でした。


試行錯誤を重ねて発想を広げるシンボルスタイル

会社やサービスのミッション・ビジョン・バリューを土台に導き出したキーワードやストーリーをもとに、プロジェクトメンバーのデザイナー達とロゴのモチーフについて検討していきましたが、この過程ではみんなでかなり苦戦したのを覚えています。

ロゴは企業やサービスの価値を世の中に浸透させていくために、目には見えない理念やサービスの価値が一目見て伝わる必要があります。特に弁護士ドットコムでは、企業としてもサービスとしても社会に対して高い価値の提供を目指し、企業・個人問わずどんな方にも取りこぼさない社会形成への貢献性に、親しみやすいイメージを与えることを大切にしており、わかりやすさとシンプルさにはこだわりがありました。一方クラウドサインのロゴを作成した時は、単純明快なサービス名にすることを大事にしたていたため、名前から誰でも雲(クラウド)とペン(サイン)を連想することができる強みがあり、サービスを体現しやすくモチーフ選びには苦労しませんでした。

「弁護士ドットコム」の場合はこれといったモチーフが存在せず、シンプルでわかりやすく、一目見てビジョンが伝わるシンボルを目指す必要があります。そこで、「知恵と人の繋がり」などというメッセージ性をトリガーにアイデアを発想するなどして、みんなでデザイン案をひたすら描いていく作業を進めていきました。

ロゴを変更する初期の段階では、コーポレート / 相談者向け / 弁護士向けの3つのそれぞれが目指すビジョンを、ブランド全体の統一感をもたせつつも、サービスごとの特色付けをうまく保ったシンボルを創ることを視野に入れていたので余計に難航しました。

第一回目の経営陣への提案では、方向性は問題ないが、やはり弁護士ドットコムとしての直感的な分かりやすさが足りていない、さらに「輝き」感を足してほしいなどというフィードバックでした。その指摘を受けて、「輝き」とはどういうことかと考えて再度練り直し、ストーリーをブラッシュアップしていきました。


思考を一旦リセットして再始動

プロジェクト外の社内デザイナーを巻き込んでロゴの案出し会議を行ったり、デザインの幅を広げつつ経営陣への第二回目の提案を行いましたが、決め手に欠ける状況が続きました。そこで、一旦ロゴ変更のプロジェクトは延期になり、大元のデザインリニューアルの方に専念し、そのプロジェクトが落ち着いた段階で思考をリセットしてロゴ変更の作業を再始動しました。

再始動後に経営陣と話し合った結果は、コーポレートの方は専門家・専門知識というより抽象的なものが対象のため、やはりどうしても難しくなってしまうことと、同じ名前でシンボルマークが違うとわかりにくいのではないかという意見が重なったため、早々にコーポレートロゴはロゴタイプのみにすることが決まりました。そして、事業のロゴ変更案の制作も並行して進めながら、ロゴタイプのデザインも固まっていきました。

さらに、コーポレートと相談者向け・弁護士向け事業の両方に共通するブランドイメージに当てはまる書体をいくつか提案し方向性を決め、もとのロゴの書体を生かして微調整していきました。専門家の知恵の理知的な印象を持ちつつも、身近な雰囲気を兼ね備え、どの専門領域にも当てはまりやすい王道な書体にすることで、「安心感」と「身近さ」を表現しました。


サービスロゴにはシンボルマークを追加

事業ロゴのシンボルマーク作成の過程では、再び一番大事にするコンセプトは何かを考え直しました。弁護士ドットコムのユーザー側に対しては「”弁護士の知恵”と”人”をつなぎ身近にすることで、法律トラブルに悩む人を早期解決に導くサービス」であること、弁護士側に対しては「弁護士を支えるインフラとして、弁護士業務に必要なサービス支援を提供し、法律トラブルに悩む相談者をつなぐサービス」であることだと考え、これらのメッセージを統一させた「弁護士(の知恵)と人をつなぐことが伝わり、”幸せ(輝く)”未来が想像できるロゴ」をコンセプトに、これが体現できる形を目指しました。

そして、作成する上でクリアするべき条件はいくつかあると思い、それらがクリアできる形を考えていきました。

最終的に、弁護士の知恵と相談者との繋がりを一番に表現したA案、弁護士バッジのモチーフにもなっている公正と平等の象徴である天秤の形を表現したB案等と、4案まで絞り再提案を行いました。


メッセージ性を体現したシンボルの完成

提案の結果は、「弁護士をもっと身近に」という理念のもと、弁護士の知恵と人との繋がりを一番に表現したA案に決定しました。 A案は太陽とその照らす光もモチーフにしており、輝きの雰囲気も感じられるようになっています。そして全体としては、「弁」の形をモチーフにしていたため、要望にぴったりと合いました。 細かい点としては、A案のままでは顔にも見えてしまうと指摘があったため、最後の微調整まで丁寧に行いました。


理念を伝えるために生み出されたロゴの完成

そして、ようやくコーポレートと相談者向け・弁護士向け事業の方向性を統合させたロゴが完成しました。

コーポレートロゴ ▶︎
「専門家をもっと身近に」という理念に基づき、身近さと信頼感がある書体を採用しました。

サービスロゴ ▶︎
「弁護士と法律トラブルでお悩みの方のつながり」と「光を射して昇る太陽」をモチーフにし、輝く未来をサービスカラーで表現しました。


リブランディングに込めた想い

今回のロゴ作成過程において、すべてきちんと言語化することを徹底し、プロジェクトに関わるすべての意見やアイデアを相手ににうまく伝わるように意識することで、認識のズレが生じることなくスムーズに進めることができました。社内デザイナーのみんなの協力を得ながら納得のいく成果物を生み出せたことは、とても良い経験になりました。

ロゴリニューアルに込めた想いが、新しい「弁護士ドットコム」のロゴに触れた方々に伝わることで、弊社に対して共感や期待を抱いていただくきっかけになれれば幸いです。また、社員の皆さんには、会社やサービスを象徴するロゴに対してより愛着を持ってもらえたら嬉しいです。今後はロゴの入ったオリジナルグッズを作成して、持ち歩いたり、使用してもらうことで弊社をまだ知らない人の目に触れる機会を増やしていけたらと思います。コロナ禍でテレワークが定着しているので自宅でもよく使うマグカップとか需要が高そうです。

とりあえずは、ひとつの大きな仕事が終わってホッとしました。3月にはWebサイトもリニューアルされますので、完成後にはそちらもあわせてご覧いただけたらと思います。


「弁護士ドットコム」は、今後もあらゆる専門家やビジネスの革新を支え、より豊かな社会を実現するために、イノベーションの起点となるリーディングカンパニーであり続けます。

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