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南の島で勝手にサテライトオフィス開設!


三味線と太鼓そして波の音
そこに口笛の自由な旋律が加わったとき、島人(しまんちゅ)が一気に立ち上がる。
空と海の青さには褐色の肌がよく似合う。

なんとなく、飛行機の機内誌っぽい入りで書いてみたかったのですが、自分の文章力の限界を知りました。自然体って大事ですね。

はい。こんにちは。Chatworkで執行役員兼コーポレート本部長やってる西尾です。
今私は、徳之島という島に来ています。

母親がここに1人で住んでいるんですが、なかなか都合がつけられず、旅費もそこそこかかるので、足が遠のいていました。

お、そういえば、Chatworkには、リモートワークができる環境と、ゴーホームという制度がありました。

https://corp.chatwork.com/ja/recruit/

これを利用して14,000円補助もらえば、だいぶ帰りやすくなります。Chatworkで働いててよかったー

週明け平日2日間は来客のアポもないし、母親の様子を見に行くついでに島でリモートワークを体験してみよう!
と思い立って徳之島にやってきました。

徳之島ってどんなとこ?

徳島やったら知ってるけど、徳之島なんか知らんという方、ほとんどだと思います。

鹿児島市から南に450キロぐらいの離島で、2019年8月時点で東京、大阪からの直行便はなく、鹿児島か奄美大島経由の飛行機か、鹿児島から丸1日かけてフェリーで行きます。

西郷隆盛が島流しされたところとして有名です。
あと長寿の島で、120歳まで生きた泉重千代さんもここ出身です。
主な特産物は、サトウキビとジャガイモ。
観光地とよばれるような場所はないのですが、世界自然遺産の登録候補地となっていて、アマミノクロウサギなどの希少な野生生物がいる自然豊かな島です。


海と空が近いコワーキングスペース

仕事をする上で、まずは拠点を確保します。

母の家で在宅でもいいかと思いましたが、近所の人がひっきりなしに家に来ます。
これはこれで、島のいいところなんですが、仕事するには落ち着かない。
それに、パソコンをローマ字入力で脱落するような母の家にネット環境などあるはずもない。

そこで、
・ネットが使える
・仕事に集中できる
・島っぽさを味わえる(←ここ重要)
といった条件を満たしたコワーキングのようなところが島にあるのか、調べたところ、ありました!!

施設案内
みらい創りラボの施設のご案内です。さまざまな用途や目的に対応できるよう、また、快適な環境でご利用いただけるように設備を整えました。みなさんの自由な発想でご利用ください。 設備 個人からグループ利用も可能な、テーブル席の会議室です。仕事や勉強、少人数セミナー、習いごとのお教室、用途は様々です。 机と椅子を移動してキッズルームとしても使えます。 料金を確認する ...
https://tokunoshima-mirailabo.jp/manabu/guide.html

サムネイルは田舎の公民館っぽいですが、外見も田舎の公民館です。
でもここがとっても良かった!
幼稚園を改装した施設なんですが、まさに海沿い。
利用料は1時間200円、1日1000円です。

一歩でたら、この景色!

空が広いです。海が青いです。

もちろんwifiも飛んでいます。ただ30Mbpと弱めではあります。
ChatworkやChatwork Liveするには大きな支障がないスピードではあります。
ここを勝手にサテライトオフィスの拠点に決めました。

リモートでは、法務チェックやスプレッドシートでの資料作成、東京・大阪オフィスとのミーティングなどを行いましたが、仕事をしている昼間は、多くても2、3人しかおらず、波の音しか聞こえない、いい環境です。


1人の作業をするときは誰にも邪魔されず集中でき、社内ミーティングは、Chatwork Liveでこれ見よがしに海をバックにして東京・大阪のメンバーに見せつけます。
「まだ都会で消耗してるの?」って言ってみたかったけど、人心が離れそうなので、やめました。


難点は近くにゴハンを食べるところがなく、コンビニや商店も車で10分以上離れたところにしかないこと。何にするにしても、車がないと不便な場所ではあります。

この施設は自治体(徳之島町)が運営しています。
実際に切り盛りしているのが、徳之島観光連盟事務局長の丸山さん。
もともと大手IT企業で働いていましたが、仕事で訪れた徳之島の環境に触れて、すぐに移住を決断。

↑これが丸山さんです。ちなみにこれは、サボってるんではなく、ハンモックとパラソルのベスポジを探っている図です。

夜はこの場所で地元の子どもたちにプログラミングを教えています。


徳之島は、合計特殊出生率が全国でもトップの子宝の島。
しかし、地元の産業は農業中心で、20代30代は働き口を求めて島の外に出てしまいます。
Uターンしてもなかなか若い人の雇用がないのが現状です。

丸山さんは、徳之島でもITを使えば、若い人が島にいながら仕事ができるようになると考えています。
それだけに、将来の島を支える子どもたちに、早くからITに触れてもらおうと、自分のスキルを活かして教室を開いています。

一方で、子どもの吸収力は凄く、もはや丸山さんの手には負えないレベルの子どももいて、
そういった子どもが憧れるようなエンジニアが島にいてほしいとも話していました。


結の島

せっかく島にいるんだから、一人で仕事してるだけだともったいない。
ということで地元の文化や人とも触れ合ってみました。

私が滞在中に、たまたま年に1回の「浜下り」というお祭りに出くわすことができました。


とにかく明るい力士みたいな恰好をした人が、この1年間に生まれた赤ちゃんを持ち上げて、小さな土俵に乗せるという謎の儀式で、奄美諸島では、集落ごとにアレンジされているそうです。
島人いわく、「子供のころは、正月と浜下りの時にしか新しい服を買ってもらえなかった」そうで、すごく待ち遠しい行事のようでした。

でもメインイベントはこれ

浜下り終了後の地元の人たちの飲み会に巻き込まれ、めちゃくちゃ飲まされました。

皆さん楽しそうにお話ししているんですが、いかんせん方言がわからなさ過ぎて、外国のよう。
私には気を使って標準語で話してくれるのですが、なんだか申し訳ない気持ちになりました。

そして、三味線と太鼓の音が鳴り、誰かが口笛を吹きだすと、島の人が一斉に踊りだします。


徳之島は結の島とも呼ばれ、人付き合いはかなり濃厚。
私も滞在中、毎日誰かと飲んで、ひたすら黒糖焼酎をロックで飲まされ、毎朝二日酔い状態でした。


観光地ではないけど、本格派のアクティビティ

徳之島は、沖縄や奄美大島のように有名な観光地ではありません。
お店も少なく、公共交通機関がほとんど使えません。移動は軽自動車がおすすめです。

むしろ観光地じゃないからこそ、本物志向の方にも満足いただける場所です。

自然がいっぱい、景色がキレイ
山にはサトウキビ畑が広がり、その先は大海原と高い空。南の島の空気を吸いながら合宿すれば、都会では出てこなかったアイデアが次々とでてきます。


混んでない
田舎の特権、混雑しない。どこに行っても空いてます。8月なのに、ビーチでもこんな感じ。
空と海を独り占めできます!道路も渋滞しないし、お店も空いてます。


ガチのスポーツ体験
マラソン選手の高橋尚子さんが、ここで合宿をしてから、シドニーオリンピックの金メダリストをとったということで、それから実業団や様々なスポーツチームが合宿に訪れるようになり、町も合宿誘致に力を入れています。
起伏に富んだクロスカントリーのコースも整備されていたり、ダイビングスポットがあったりと、都会に戻る頃には、ガチムチのアスリートになっていることでしょう。


徳之島でのサテライトオフィスの課題

いいことあれば悪いことは何にだってあります。
実際に徳之島でサテライトオフィスをやろうとしたときに感じた課題をあげてみます。

交通費がかかる
飛行機の場合、東京・大阪からの直行便がなく(2019年8月現在)、鹿児島か奄美大島からアプローチすることになります。
鹿児島ー徳之島間がJALの独占路線なので13,000円~30,000円とまあまあ高く、鹿児島までの費用を合わせると、JALで普通に行くと、片道トータルで30,000円~50,000円かかります。

鹿児島や奄美大島までは、東京・大阪からLCCが飛んでたりするので、そこを10,000円に抑えれば、まずまず安くなります。(成田・関空発着ですが)

奄美大島までLCCで、そこからフェリーで徳之島という手を使えば、片道15,000円程度で行けることも。
今回私は、東京(成田)ー鹿児島はLCC、鹿児島ー徳之島は、JALのマイルがたまってたので、それを使いました。


人との距離が近い
島の人はとっても親切にしてくれるのですが、それが少ししんどい時があります。人付き合いがとても濃厚で、特に私の場合は、母親の知り合いが入れ替わり立ち代わり家に来たり、飲み会に巻き込まれたりで、3日間で延べ40人近くとお話したような気がします。
コミュ障気味で人を避ける傾向にある私のような人間には、距離の取り方を覚えるまでは、気疲れしてしまいます。逆に一緒に盛り上がれる人はめちゃくちゃ楽しいとおもいます!


娯楽が少ない
観光地ではないので、観光スポットや娯楽の類があんまりないです。パチンコ屋が少しあるぐらい。夜な夜なギロッポンで遊んでいるようなシティボーイ、シティガールには、あまりにプレイスポットのなさに、気がおかしくなるかもしれません。

お店が少ない
島には、コンビニが3軒と個人商店がちょこちょこあります。ただ、宿泊する場所やコワーキングスペースからはかなり離れていて、車じゃないと移動できません。ましてや夜は、街灯もなく、天の川が見えるぐらい真っ暗になります。
目的地に着く前に、食糧や飲み物は調達しておかないと、飲まず食わずで過ごさないとならないことも。それはそれでサバイバル感を味わえていいかもしれません。

自分の人生を豊かに

3泊4日徳之島に滞在しましたが、Chatworkがあれば、一人サテライトオフィスは、十分機能しました。

そして、いろんな人と交流して、徳之島の現状をよく知ることができました。
若い人もお年寄りもまだまだ、ITを使いこなせていない人達がたくさんいました。

島の自治体では、来年の東京オリンピックの時期に、東京ではリモートワークする会社も多いので、徳之島にお試し移住をしてもらうための補助金を出すことを考えているそうです。

そういった機会を活かして、島の外からITスキルを持った人が、リモートワークをしつつ、島にITのすばらしさを体感してもらう。
そして、徳之島の人がITの力で、自然体に生活し、働けるようになる。
ハードルは高いですが、この循環が生まれれば、きっとこの島はもっと魅力的な島になります。

こういった取り組みのお手伝いができたら、自分の人生もっと豊かになるんだろうなーと、ふと思いました。

これからは、もっと行く頻度を増やして、名実ともに1人サテライトオフィスを実現したいと心に誓いました。(会社にはなんにも許可とってないけど)

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