カンブリア宮殿「タクシーの新時代を切り開く!若きリーダー・川鍋一朗の大改革とは?」

日本交通株式会社代表取締役会長・川鍋一朗は自社だけではなくタクシー業界全体を牽引する若きリーダーです。ピーク時の3分の1まで落ち込んだタクシー利用者を取り戻すために様々な改革を行ってきました。タクシー料金の見直しから配車アプリの開発、徹底した人材育成など川鍋会長の取り組んだ改革内容を詳しく解説します。


川鍋会長が目指したタクシーとは?

日本交通株式会社代表取締役会長・川鍋一朗の座右の銘は「変化はコントロールできない。ただその先頭に立つのみ」です。これはオーストリアの経営学者ピーター・ドラッカーの言葉です。川鍋会長は、常に経営は変化に対応するものと捉え、変化に応じて組織・業界・環境をどうコントロールするかを最大の課題としています。川鍋会長はこの座右の銘の言葉を噛み締め、会社や業界の変化に対応できるように導いていこうと努力しています。

川鍋会長が目指しているのは自社のみの利益ではありません。配車アプリのソースも無料で公開するなどタクシー業界全体を広く見ています。タクシー利用者のタクシー離れに伴い、大きく落ち込んだタクシー利用客を取り戻し、タクシー業界を底上げするために川鍋会長は大きく分けて5つの改革を実行しています。川鍋会長が取り組んだ大革命とはどのようなものなのでしょうか?初乗り料金の値下げ・新型車両の導入・タクシー配車アプリの開発・選ばれるタクシーサービス・人材育成の5つの改革について詳しく解説していきます。



改革その1初乗り料金の値下げ

川鍋会長は初乗り料金の値下げに着手します。当時上がり続けていた東京のタクシーの初乗り料金を値下げするということは初であり、非常に思い切った決断でした。東京のタクシーの初乗り料金は730円(2Km)でしたが、これを410円(約1Km)と大幅に値下げしました。ニューヨークの初乗り料金は約280円(約320m)、ロンドンの初乗り料金は約360円(約250m)であり、世界的に見ても東京のタクシーの初乗り料金は非常に高額でした。初乗り料金を引き下げることによってタクシーから離れていた利用者を取り戻すと同時に、高すぎる初乗り料金を正すと言う目的もありました。海外からの観光客から、日本のタクシー料金が高すぎるという批判を受けている背景もありました。

初乗り料金が安くなったことで、短い距離でも気軽にタクシーを利用しやすくなりました。「タクシーは高い」「贅沢だ」というイメージを払拭し、それまでのメインターゲットではなかった若年層や高齢者、主婦や小さなお子様連れのファミリーなどを取り込むことも想定しています。実際にタクシーの初乗り料金が値下げされたことに対し利用者の反応は好評で、タクシーの利用回数が増えることが期待されます。


改革その2新型車両の導入

東京・日本交通株式会社はトヨタが開発したタクシー用の新型車両「ジャパンタクシー」を導入しました。それまでのセダン型からワゴン型へ移行することで、乗りやすく広々として快適だと評判になりました。新型車両は床が低く、電動スライドドアで開口部が大きいので乗り降りが楽というメリットを持っています。腰を屈める負担がへるので高齢者や妊婦の乗り降りのサポートにも役立っています。新型車両は車椅子を使用している方や大柄な外国人の利用者にも快適にタクシーを利用することができると好評です。また各種電子マネーの支払いにも対応しているため、電子マネーが普及している海外の方にも便利だと喜ばれています。車いす乗降用のスロープが完備されているので、車椅子のままの乗車が可能です。車内では車椅子をしっかりと固定し、安全に目的地まで送迎します。

タクシーの乗車は様々な場所で行われるため、新型車両の電動スライドドアの開閉にかかる時間も重要です。混雑する路上での乗り降りも想定して、スライドドアの開閉にかかる時間も短縮されるなど、しっかりと考慮されています。新型車両のジャパンタクシーはLPGハイブリッドを採用しているため、室内の騒音も少なく燃費性能も抜群です。車内がひろびろとしているので窮屈さがなく、シートも高級感のある仕上がりになっているのでゆったりと過ごすことができます。


改革その3タクシー配車アプリの開発

タクシーの利用者が減少した背景には料金やサービスなど様々な要因がありますが、その一つに利用しにくさがありました。特に若年層はタクシー乗り場にわざわざ並んだり、電話でタクシーを呼ぶ手間を面倒と感じる方が多いです。すぐに利用できるということが手軽さに直結する世代には、タクシーは利用しにくい交通手段だという認識がありました。そのような問題も解決するために、川鍋会長はスマホで簡単に操作することができるタクシー配車アプリを開発しました。スマホのGPS機能を使用することで、簡単にタクシーを呼ぶことができるアプリです。電話よりも圧倒的に早く簡単にタクシーを利用できるため、タクシーの利用客を逃しません。

タクシー配車アプリはタクシーを呼ぶだけではなく、予約やタクシー料金の支払いも一つのアプリで行えます。このアプリの利点はタクシーに乗るためにタクシー乗り場に移動したり、大通りまで出てタクシーを捕まえる必要が一切ないという点です。スマホをタップするだけで、タクシーを手配することができるので、時間を有効に使うことにもつながります。

この開発されたタクシー配車アプリの最大のポイントは、東京・日本交通株式会社のタクシーを呼ぶためだけのアプリではないという点です。このアプリはタクシー会社を特定せず、現在地から一番近くにいるタクシーを呼ぶことができるアプリです。このアプリを開発・リリースすることで自社の収益アップだけを考えるのではなく、アプリの利便性によってタクシー業界全体の利用者数の底上げに貢献することを目指しています。



改革その4選ばれるタクシーサービス

タクシーは単なる移動手段として利用するのではなく、より利用者のニーズに寄り添ったサービスが求められています。川鍋会長はこの変化に対応するために新しいタクシーサービスを次々と展開していきました。サポートタクシーは毎回同じ乗務員のサービスを受けることができるので、利用のたびに事情を説明することがなく、担当の乗務員との信頼関係が築かれるので安心して利用できます。サポートタクシーの乗務員は介護や介助の知識を持っていますので安全で安心に目的地まで同行します。高齢者や体が不自由な方などの通院に付き添い、診察待ちや薬の受け取りの代行も行います。買い物の付き添いや観光地のサポートも行い、荷物やお土産も自宅の玄関まで運びます。サポートタクシーは出かけたいという気持ちを応援してくれるサービスですので、お見舞いの付き添いや墓参りなどにも付き添ってくれます。

観光タクシーは利用者の希望に応じて観光コースを提案しガイドするサービスです。乗務員はガイド資格を所有し移動中だけではなく下車観光の際もしっかりとガイドし、カメラマンとして記念撮影のお手伝いも行います。旅先で歩き回る体力が不安な方や、小さなお子様連れのファミリーにも観光タクシーは人気です。陣痛タクシーは事前に登録しておくことで迅速に駆けつけ、登録している病院に確実に送り届けます。日本交通株式会社の全乗務員は助産師による講習を受けているので万全の体制でサポートします。キッズタクシーは、担当の乗務員がお子様の塾や習い事などの送迎をサポートするサービスです。乗務員がタクシーから降りてお子様を迎えに行き、目的地でも車から降りて確実にお子様を送り届けます。共働きでお子様の送迎が困難な家庭に喜ばれています。このようにタクシーのサービスを細分化・多様化をはかることにより、利用者に選ばれるタクシーを目指します。


改革その5人材育成

タクシー業務において直接利用者と接しサービスを提供するのはタクシー乗務員です。そのため川鍋会長は乗務員の育成が重要だと考え「スタンダードマニュアル」というマニュアルを導入しています。スタンダードマニュアルは手の平サイズの小冊子で77のルールが記載されています。このマニュアルにより挨拶の文言や身だしなみなど事細かに守るべきルールが決められています。このマニュアルにより東京・日本交通株式会社のタクシーを利用した際に常に同じサービスを提供できることを目指しています。

いつ、どこで利用しても同じサービスを受けられるということは、高品質なサービスを維持することにもつながっています。マニュアルの作成はどこのタクシー会社でも行われているかもしれませんが、川鍋会長の取り組みは一味違います。このスタンダードマニュアルを正しく守っているかのチェックとして、覆面調査員を250人動員し抜き打ちテストを実施しています。なぜ、ここまでマニュアルにこだわるのかというと、ただマニュアルを渡すことで終わりではなく、マニュアルが全員にいきわたるように徹底しているからです。

乗務員のモチベーションアップのために3段階のキャリアパス制度も導入しています。1番目は一般車両からスタートします。1年後に会社の認可を受けることで黒タクシー(黒タク)へとレベルアップできます。黒タクになることで無線の配車依頼が増えたり、都内ホテル前などの黒タク専用乗り場に乗り入れることが可能になったりするので、売り上げが1割ほど上がります。さらにその上にはエキスパート・ドライバー・サービス(EDS)が設置されています。EDSではキッズタクシー・陣痛タクシー・観光タクシー・ケアタクシーなど付加価値の高いハイレベルなサービスになります。このように段階を設けることで乗務員に明確な目的を提示し、収入アップの可能性や仕事に対するやる気を引き出しています。


選ばれるタクシーを目指して!

タクシーは交通手段としての役割だけではなく、より細やかで快適なサービスを利用者に提供することが求められています。川鍋会長は高品質で利用者のニーズに答えるサービスを提供することで、拾うタクシーから選ばれるタクシーを目指しています。その他にも新型車両の導入や配車アプリの開発などを行いタクシー業界自体の底上げに尽力しています。

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