【イベントレポート】サービスグロースハックを支えるデジタル組織の作り方

この記事はフルスイング by DeNAからの転載です

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こんにちは。フルスイング編集部です。

今回は2018年11月22日(木)に行われた株式会社電通デジタル主催のイベント「デジタル変革を事業成長につなぐビジョン・組織・人づくりとは?」の模様をお届けします。

当日は各分野のリーディングカンパニーからマーケティング部門の責任者やデータアナリストが集結。DeNAからもゲームサービス事業部の小東 祥(こひがし しょう)が第4部のパネルディスカッション「サービスグロースハックを支えるデジタル組織の作り方」セッションに参加し、来場者からの質問に答えながら3名の登壇者とディスカッションしました。

クラウドサービスやビッグデータの活用など、デジタル変革が進むなか、それを事業の成長につなげていくためにどんな組織や人材が必要なのでしょうか。また、個人にはどう

いったマインドやスキルが求められるのでしょうか。

「目標管理」ではなく「目的管理」をすること

▲(右)株式会社電通デジタル デジタルトランスフォーメーション部門デジタルコンサルティング事業部グループマネージャー 高木 僚平(たかぎ りょうへい)氏

株式会社電通デジタル 高木僚平氏(以下、高木):

モデレーターを務める高木です。
このセッションでは、それぞれの会社でデータ分析やデータを活用した戦略立案・コンサルティングを担当されている方々に集まっていただきました。

いま、多くの企業がデータ分析に取り組んでいますが、データ分析がビジネスの成長に直結している企業とそうでない企業があります。両者の間にはどういった違いがあるのでしょうか?


▲株式会社Moonshot 代表取締役CEO 菅原 健一氏


株式会社Moonshot 菅原 健一氏(以下、菅原):
組織としての「目的」と「目標」をきちんと切り分けて管理しているか、していないかの1点に尽きると思います。
たとえば東京から名古屋へ行くという場合、「目的」は名古屋、「目標」は340km先の地点です。目的がしっかり定まっていないと仙台へ行ってしまう人もいる。経営もこれと同じで、目的という共通意識がないと、人・モノ・お金がブレた判断で使われてしまうんですね。当然ながらデータも活かせません。

高木:
まずデータの分析ありきではなく、目的を管理することが大切だと。普段分析をメイン業務としている樫田さんはいかがですか?

▲株式会社メルカリ データアナリスト兼マネージャー 樫田 光(かしだ ひかる)氏

株式会社メルカリ 樫田 光氏(以下、メルカリ 樫田):
菅原さんのおっしゃる通り、まずは目的ありきです。目的を現場レベルに落とし込んでいくために、データなどの数値、つまり目標があると考えています。

たとえばサービスの目的を「カスタマーの体験を良くする」としても、何をもって「良い」とするのかは人それぞれですよね。そこで、「継続率を2倍にする」とか、「月の購入単価を1万円以上にする」といった目標が必要になる。数字としての目標を設けることで、目的の達成に向けて何をするべきか、どの数字を上げるべきかといった具体的な話ができるようになるんです。

高木:DeNAさんの場合、「目的」は何ですか?

株式会社ディー・エヌ・エー 小東 祥(以下、DeNA 小東):
僕がいるゲームサービス事業部の目的は「記憶と歴史に楽しみを刻む」こと。目的というのは、必ずしもやらなくてもいいけど必ずそれをやる、という組織としてのある種の「決め」だと思っています。

たとえば単純に「100億目指します!」だと、結局のところ、会社が生き残るためには何をやってもいいということになってしまいます。そうではなくて、必然性はないものの必ずやると決めた目的がある、という状態がとても大切かなと。目的がないと、せっかくデータを分析しても活かす機会がありません。


イノベーションを生む人材流動性とマインドセット

高木:
続けて、人や組織についてより掘り下げた話をお伺いできればと。来場者の方からも質問が来ているのですが、いわゆるデジタルネイティブと言われる企業と従来の日本企業の間にはどういった違いが考えられますか?

樫田:
1つは、人材流動性の違いですね。
たとえば弊社の場合、いわゆるメガベンチャーを2~3社経て入社した人が多くいます。前職、前々職のベストプラクティスを持ち寄りつつ、さらに勉強会などに参加して新しい技術をキャッチアップしていくので、おのずと新しいイノベーションが生まれやすいんですね。
加えて、メガベンチャー出身者の「前職ではこういうことをやった」という経験則も、新しいプロジェクトを始めるうえでは強力な説得材料になります。そういった点で、人材流動性が低く、外部のベストプラクティスを持ち込めない企業だと、新しいことを始めようという雰囲気も生まれにくいのではないかと。

高木:
IT業界は特に人材流動性が高いですよね。DeNAさんの場合、人材採用にはどういった戦略があるんですか?

小東:
マインドセットが第一
ですね。DeNAっぽいマインドセットがあるかどうか。たとえば分析したデータをどう活用するかという点にしても、個人のためではなく組織や事業のために使う、あるいは組織の枠組みを超えて他の事業に提供する。そうしたマインドを持っているかどうかを重視しています。

高木:
経験・スキルに加えてマインド重視で採用を行う会社は増えてきています。具体的にどういったやり方でチェックしているのでしょうか?


樫田:
弊社は社員の紹介つながりがきっかけで入社してくる人が多く、面接の前に結構顔を合わせているんです。そこで僕がよく聞くのが、「入社後1ヵ月間は何をしてもいい。何かあったら自分がサポートする。そのうえで何をやりたいですか?」という質問。
事業の成功と会社の成長に一緒に向かっていける人が欲しいので、マインドが合いそうだなと感じたらこの質問をします。回答としては、経営者はじめ社内のいろいろな人と話して課題・方向性を確かめてから必要なことをしたい、というのが多いですね。

小東:
うちでもまったく同じことをやっています。どんなデータでも取れると仮定する。サポートもする。その前提で何をしたいですか、と。ゼロベースの状態から何をしていくべきか考えられるというのはとても大事だと思います。


デジタルイノベーションの時代に求められるスキルとは?

高木:
次はスキルについて伺いたいと思います。デジタル変革が進む今、個人にはどういったスキルが求められるのでしょうか。逆にスキルが足りなくても採用するといったケースはあるのでしょうか?

MS 菅原:
スキルについては問題を解く力より、問いを立てる力が大切だと思います。分析自体の能力ではなく、「この課題を解くべきなのか?」「他にもっと大きな課題はないのか?」と考えられる能力です。
学校のテストでは簡単な問題を数多く解いた方が高い点数がとれますが、ビジネスの場合、合算によってスコアが高くなるということはありません。
事業を成長させていくためには、1番難しい問題を見つけて解いていく必要があるわけです。その点でやはり問いを立てる力、問題用紙そのものを疑うことができる力が必要です。

メルカリ 樫田:
スキルという概念は幅広いので、人を採用する際は、後天的に獲得するスキルかどうかという視点を持つことも大切かと。
たとえばデータ分析に必要なExcelのスキルは、地頭の良い人であれば入社後3ヵ月くらいのトレーニングで何とかなります。それに対して、いま菅原さんがおっしゃったような分析の勘所・捉え方は、30歳を過ぎてくると簡単には身につきません。
これはマインドにも当てはまります。たとえ事業について何も知らない状態で入社したとしても、こちらが熱く語れば自分から情報収集するようになりますし、興味を持つようにもなります。その一方、30歳を過ぎて仕事そのものへの情熱を一気に増やせるかというと、これはなかなかできません。
後天的に獲得できないスキルやマインドについては、採用時に注意深くチェックする必要があるのではないでしょうか。

高木:
スキルをしっかり分類することが大事と。小東さんはいかがですか?

DeNA 小東:キャリアによっても変わってくるのではないかと思います。
弊社の場合、データ分析を担当するメンバーをそれぞれ2つの役割に分けています。

1つはデータサイエンティスト 。データ分析や活用方法について、新しいメソッドを開発する役割です。そのためには機械学習などの最新の論文をどんどん読み込んで、引き出しを増やしていく必要があるので、当然スキルの習得にも時間がかかります。

もう1つはデータアナリスト。彼らの場合はまさに菅原さんがおっしゃっていたような問いを立てる力が大切なので、新しいツールや技術を積極的にキャッチアップしていくマインドが求められます。

採用する人がどんなキャリアを目指してほしいのか、事業の成長に向けてどういった役割を担って欲しいのかによって、必要なスキルも変わってくるのではないでしょうか。


まとめ

当日はこの後も来場者からの質問が相次ぎ、大きな盛り上がりを見せました。デジタル技術を活用するにあたっての組織づくりや人材採用に悩んでいる企業の担当者にとっては大きなヒントになったのではないでしょうか。


※本記事掲載の情報は、2018年12月27日時点のものです。
執筆: 斉藤 良 編集:山川 奈緒

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