デジタルマーケティングと地方創生が交差する。経験豊かなコンサルタントは、何を目指してエフ・コードに参画したのか?

エフ・コードがこの春に立ち上げたDS(デジタルストラテジー)チームでは、有力なコンサルタントがさっそく力を発揮しています。今回の記事では、エフ・コードに新たに参画し、チーム立ち上げ期より様々な業務を担う須合聡が、今までのキャリアと今後の展望について語りました。

ECにおけるキャリアのスタート

私は今年38歳になるんですが、もともと思い描いていたキャリアビジョンを考えていくと20代にまで遡ります。実は私は、一度大学を中退して起業しているんです。2年ほどやったのですが、結果うまくいかずに事業清算しています。その後入社したのが株式会社ニッセンです。もう一度自分でビジネスを回したいと考える中で、「物を売って対価を得る」ことをECにおいてやりたいという動機で入りました。業界を見渡すと、当時はECにおいて楽天市場がぐんぐん伸びていくような時期でした。

当時、株式会社ニッセンの年商は1500億円ほどでした。それこそ当時は楽天市場より上で、通販企業としてはトップクラスの大企業です。MA(マーケティングオートメーション)も2011年前後に導入されるなど、一貫して先進的なマーケティングソリューションへの投資が行われていました。当然、多くのノウハウ・知見が蓄積されています。仕事をしてお給料を頂く中で、それらのことを学んでいきたいというモチベーションが強くありました。そして、遅くとも28歳の段階でスピンアウトしたいという思いでやっていたのですが、そうそう思い描いた通りには運びませんでしたね(笑)。

業務としては、現場の作業から入ってサイト構築もやって、というところからスタートしました。もともとは派遣契約から入り、そこから契約社員、正社員になって、課長職としてマネージャーになったのが27歳でした。ベンチャーならばともかく、大規模でレガシーな会社でこれは出世コースとして早かったと思います。結果あれよあれよといううちに、30代前半の段階では部長職になっていました。

そんな形で要職について、いつしか事業会社のビジネスの中核を担う立場になっていました。もちろん有難いことだと思う一方で、自分の意図と別に会社の中で任されるポジションが上がっていたがゆえに、自分のキャリアビジョンをいつの間にか忘れていたというか、それを変えることを余儀なくされたという感じでした。

「自分がやりたいことはなんだっけ?」

そこでふと立ち止まって、「自分がやりたいことはなんだっけ?」と考えました。30代前半なので、キャリアの残りは30数年というところです。もう一度自分のやりたいことを見据えて考え直そうと思い、十数年ぶりに東京に出てきました。

それまでは事業会社で、マーケティングから経営企画的な業務まで様々に携わっていましたが、一方で「一事業会社のやり方」しか知りませんでした。もっと多様な業界に色々な形で関わって、マーケティングや経営企画・事業企画を勉強してブラッシュアップしていきたいという思いがあり、BtoBでのコンサルティングに関わる仕事を志しました。

そこでご縁をいただいたのが、株式会社オプトのデジタルマーケティング・コンサルティング部門です。当時立ち上げたばかりの部署でした。初期のスタートアップのメンバーとして約1年半~2年携わり、様々なことを学ばせて頂きました。その後SAS Institute Japanに移り、2年働かせて頂きました。この時期には様々なことを学ぶことができました。一方で、学んだ結果視野が広がったことも手伝い、特に後半は常に「ここでいいのか」という思いを感じ続けていたのも事実です。「自分のやりたいことってこれなんだっけ?」という思いが再び膨らんできました。


そもそも、自分にとっての理想的な仕事とは

自分が理想とする仕事は何かと考えると――たとえば「大改造!! 劇的ビフォーアフター」という人気テレビ番組があります。家屋に様々な問題を抱えた視聴者が依頼をして、建築家など一流の「匠」たちがそれを大掛かりにリフォームする番組です。この番組に描かれる様子は、わかりやすい例かもしれません。

番組に出てくる依頼者の方々は、リフォームに対して数百万から数千万という対価を支払っています。実際にリフォームが行われ、出来上がりの披露とともに「匠」が登場するシーンがありますが、依頼者の方が涙を流して「ありがとうございます」と握手をする様子がよく見られます。たとえばあのような場面は、ビジネスのひとつの到達点として最高の瞬間だと思っています。つまり「匠」からすれば、自分たちの仕事の成果に対して相応の対価をもらっているわけです。それにもかかわらず、さらに涙を流して喜ばれる。こんなビジネスってなかなかありません。

私も、理想的にはそういうところに身を投じたい、そういうビジネスをしたいという思いが強くあります。だから「本当に今のままでいいのか」という思いが常にあったのだと思います。そこで、「これまでの経験で培った人脈や自分のスキルセットの中で出来ることは何だろう」と考えるようになりました。ここで具体化してきたのが、以前から問題意識として抱いていた「地方創生」というキーワードです。

地方創生。スペインなどの例から日本の現状を考える

スペインのバルセロナに、何度か出張で訪れたことがあります。サグラダ・ファミリアをはじめ、ガウディの作った建築物がずっと昔から街に立ち並んでいて、残っている。そんな建物には、バルセロナならではの特徴的なお店などがたくさん入っています。

ヨーロッパには、そういった「古き良き街並み」というものが土地ごとにあります。バルセロナならグラシア通りが有名ですが、小さな地方都市でもその土地ならではのものが、建物をはじめ様々な形で残り、生き永らえています。人の暮らしに目を向けても、「そこで生まれてそこで生涯を終える」という方がたくさんいます。それが当たり前に見られるという状況。

では日本ではどうなのか。過去に職場があった京都に住んでいた時期も、関東にいる今も変わらず強く実感することは、現在の日本はあまりにも東京に一極集中しているということです。たとえば私の出身地である千葉の端っこに行くと、商店街も今はシャッターだらけです。昔よく遊んだ駄菓子屋さん、家族と行ったスーパー、そんなお店は次々につぶれています。人やモノはどんどん東京に集中している一方で、地方に本当に元気がない状況です。これは異質で、かつ寂しいことだなと思っていました。

では、そもそもなぜ地方に人がいなくなるのでしょう。それは、そこに働く場所がないから人が離れていくわけです。 たとえば歴史を眺めてみれば、廃藩置県後の日本では、広島や新潟、石川といった県が都道府県別人口数のトップクラスに位置していました。広島の例でいえば、瀬戸内の海航路沿いの拠点として発達し、近畿などとの接続における要衝として栄えていたためです。つまり、「産業があって雇用があったから、そこに人口があった」わけです。現代の地方創生のためにも、産業・雇用を生み出すことは欠かせません。

そこで地方創生に携わろうとしたとき、どんなビジネススキルが必要か、というのが難しい問題です。たとえばNPOのような形でその土地に入り、その土地の産業や農業などを活性化するために農作物をWebで発信するなど、考えられることは多くあります。実際、私は2018年の年初から実際に地方に出向き、現在も土日や祝日を利用して副業的に地方創生の仕事に携わっているのですが、分業化された大組織で必要とされるものとはまた異なる能力が必要だと実感しています。

案件を受注する営業スキル、説得力ある提案資料を作るスキル、受注したのちのコンサルテーションスキル。特に無形物であるコンサルティングを提供するあたっては、幅広い知見・能力があるほど高い価値を提供できます。経営企画から事業企画、また別軸でサプライチェーンの組み立てなどもできればなお良しです。さらには、契約書締結などの場面では総務・法務的知識も必要です。何をするにしても、いろんなことが出来ないといけません。いわばジェネラリストであることが求められるのだと思います。まだまだ足りないものがあるな、という気持ちを持つ中で出会ったのがエフ・コードでした。

エフ・コードへ参画、ジェネラリストのスキルを求めて

私が前職で所属していたSASは、非上場企業のなかでも世界屈指の規模の会社です。そうした環境では、特定分野のスペシャリストはたくさんいますし、またそのスキルを磨いていくチャンスも豊富です。その反面、個々の裁量はどうしても狭くなってしまいます。私もそんなスペシャリストの一人として業務に取り組んでいたのですが、そこで掘り下げたスキルよりジェネラリストとしてのスキルが今の自分に必要だと思うようになったのは、前の項で述べた通りです。

そのための選択肢を考えると、エフ・コードのようなベンチャー企業では、ひとつひとつの仕事の全工程にかかわるチャンスがあります。今まで触れたことがなかったような業務も含めた、多種多様な業務を経験したいと考え、そこでベンチャー企業であるエフ・コードを選んだという部分があります。実際、今エフ・コードのDS(デジタルストラテジー)チームでやっている業務には、ワイルドカード的な多様性があります。

▲DSチームを率いる角田のインタビュー記事。チームの業務についても語っています。

成長途上のエフ・コードには、これからつくっていく・整理していくべき部分が多くあります。ですから、言われた仕事をやる・目の前にある仕事をこなすというスタイルではなく、自発的に提案型の仕事をするチャンスがたくさんあるだろうと感じています。そういう気質は、もともと自分の中にも強くあるんです。

たとえば以前ニッセンにいたときにも、カタログ通販のビジネスモデルが衰退する中で、イチから100億ビジネスを立ち上げ育てるプロジェクトがあり、チームメンバーのひとりとしてそのプロセスを経験しました。大きいサイズの服に特化した店舗事業だったのですが、チームでこれを立ち上げる計画を立て、実際に展開しました。データベースマーケティングを駆使して、しっかりした根拠と確信のもとに展開したところ、実際に事業はスケールしました。

このときには、会社が新しい事業の柱を必要としている中で実際に事業を立ち上げ、ゼロイチから1-10へ、という非常に大きな経験ができました。こんなふうに「異なる視点・発想から人と違うことをする」のが昔からすごく好きです。そんな機会がエフ・コードにもありそうだな、と感じました。それに、感覚的なところでいうと「なんか楽しそうだな」って(笑)。社長の工藤さんの感じも明るくて前向きですし。

マーケットにおける工夫と地方創生の繋がり

「いいモノをつくるだけで売れる時代は終わった」とはよく言われますが、エフ・コードの領域についてもそれが言えると思います。マーケットを見渡して率直に感じるところは、競争の激しい市場だなということ。カオスマップやランドスケープなどを見てみても、同領域への参入企業は多いですし、どんどん増えていきます。エフ・コードは常に「いいモノを作る」ために一丸となっているわけですが、多くの方にそれを知っていただき、広めていくための工夫もまた非常に重要になってくると思っています。

では、どうすればいいのか。売り方を変えること、たとえば製品カテゴリにおけるプライスラインなどを慎重に見極めながら、売る場所やターゲットを変えることが挙げられます。

ここで先ほどの地方創生の話とも繋がってくるのですが、地方の中小企業などにも可能性があるかもしれません。ウェブサイトだけを見れば非常にシンプルなものであっても、売上を見てみるとかなり大規模であるという企業は、意外なほどに多くあります。確固としたマーケティング戦略が練られていなくともどんどん売り上げている、そんな地力のある会社などには、価値提供の余地は十分あるだろうと思います。

SaaSやクラウド上のサービスの優位性とは何かと考えたとき、安価でそれなりのサービスを提供できるという点が挙げられます。そこに合致するニーズを考えると、今までECに投資してこなかった地方の中小企業などは十分に当てはまります。現在であれば、福井がEC天国と呼ばれるようになってきたことなど、地方の活性化の動きは見逃せないところです。

私としては、このような部分に対してストラテジックに取り組んでいければと考えています。「いい製品」に関してはスペシャリストに任せ、自分は別の視点からその「いい製品」をもっと売るための戦略を練っていくなど、できることがたくさんあります。これは入社後現在までに色々と見た感覚で今思っていることですし、それが結果として地方の雇用創出にうまく組み合わさってくれば個人的なテーマにも繋がってくるため、非常に面白いなという感触があります。

こんな方と一緒に働きたい

エフ・コードのメンバーは、皆すごく優秀ですし、各々の分野に長けています。そんな方々がどんどん集まっている状況でますます大切になっていくのは、プロフェッショナルそれぞれの領域を横断的・包括的に見て、それらが連動していく助けになること、そして抜けや漏れがないかをしっかり見ることです。自分がバリューを出せるのではないかと思っているのは、そのような大局的な視点で物事を見るという分野です。

プロフェッショナルとして武器になるスキルをひとつ持ちながらも、様々な普遍性の高い能力をジェネラリスト的に身に着けていこうとすれば、今のエフ・コードという会社にはその環境があるのではないかと思います。トレンドとして世に広まりつつあるものを取り扱い、また組織自体も発展途上という会社。つまり、最先端のことがらを吸収しながら普遍性の高いスキルを身につけていける環境だと感じています。自分と同じように、そのような環境に身を投じて自分のスキル・価値を上げていきたいと思っている人には向いていると思いますし、一緒に働きたいのはそういう人なのかなって思いますね。

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