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機械学習エンジニアとしてキャリアアップしたい。NILMという新しい領域への挑戦|インフォメティス・アルゴリズム開発部・下田裕平

今回は、アルゴリズム開発部の下田裕平さんにお話伺いました。

アルゴリズム開発部 下田裕平(しもだ ゆうへい)
2017年入社
東京大学大学院工学系研究科修士課程修了。大学院時代に量子化学計算を使った太陽電池の研究に従事。大手、中小、ベンチャー企業数社を経て2017年にインフォメティスに入社。

独学で機械学習エンジニアへの転職。そして興味があったエネルギー分野へ

――これまでどんなキャリアを歩んできましたか?

コンピューターを扱うことに興味があり、大学時代は量子化学計算を使った太陽電池の研究を行っていました。その後新卒で入社した会社では、コンピューターとは分野の違う、ビルの空調設備設計などの仕事を行っていました。

しかし、やっぱりコンピューターを使う仕事がしたいと思い、転職を考えるようになったんです。ちょうどAIブームがあり、機械学習の分野が面白そうだと思い転職を決意しました。機械学習やAIについては独学で、専門書を読んだり、Qiita(キータ)という、プログラマのための技術情報共有サービスに登録してブログを書いたりしていました。機械学習エンジニアとして2年ほどキャリアを積んだのち、インフォメティスに入社しました。

――なぜ、インフォメティスに入社しようと思ったのでしょうか?

前職で機械学習エンジニアとしてのキャリアを歩み始めていたときに、インフォメティスからオファーをいただきました。エネルギー分野にはもともと興味があって、大学時代にもエネルギーに関わる研究をしていたんです。エネルギーやAIといった、自分が興味を持っている分野であったため、インフォメティスへの入社を決めました。


先例のない仕事だからこそ、自分のモデルが世に出ていく面白さがある

――現在のインフォメティスでの業務を教えてください。

NILM(Non-Intrusive Load Monitoring:ニルム)と呼ばれる、機器分離推定技術の精度を高めるというのがメインの業務です。機器分離推定技術とは、家庭全体の電力から、どの家電が・いつ・どのくらいの電力を消費しているのかをAIで分析し、把握することができる推定技術です。

私は主要家電の精度改善を担当していますが、家電によって推定の難易度が全然違うんです。総電力に占める割合が低く特徴が出てこなかったり、使う時間が一定ではないので時系列のパターン抽出ができなかったり。たとえば、家電によっては使う時間が決まっているものや、家庭ごとに「この家電を使用するのは朝」といったパターンがありますよね。一方で、それがないものもあって、共通性を見いだせない時が難しいです。それでも精度を高めていかなければならないというのが、自分のミッションです。

――NILMは、これまで経験してきた機械学習の領域とは異なるんでしょうか?

はい、扱うデータの種類が違います。前職で携わっていたのは、機械学習の分野でホットになっている画像認識や音声認識でした。画像認証とNILMとでは、特徴の現れ方も、データの構造も異なるので、これまで培ってきた知識をそのまま使うことができないんです。画像には画像らしい特徴があって、この特徴を使えばいい、というのがあるんですが、NILM領域にはまだそういうものが存在しない、手探り状態です。

――今の業務で、面白いと感じるのはどんなところですか?

NILM自体が発展途上の領域で、未開拓な部分がたくさんあるので、この分野を極めていけばパイオニアになれる、ということですね。自分が作ったモデルが世に出て広まっていくというところに、一番面白みを感じています。他の領域とは違う、新しい問題に取り組んで、さらにその精度を高めていく。これはインフォメティス以外、どこの会社もやっていないことです。チャレンジングではありますが、とても面白いです。

また、今は環境・エネルギー問題も社会的に関心が高いので、今後、だんだん機械学習が与える影響も大きくなっていく分野だと思っています。これから我々の技術が、世の中にどう貢献していけるかというのも楽しみですね。

――反対に、どんなところが難しいですか?

手探り状態で、「こうすればいい」というやり方が定まっていないところです。たとえ最終的に結果を出すことができても、その過程の中で思うような結果が出ないことはよくあるんです。苦しさや焦りもありますが、そういうときこそ「自分は今誰もやっていないこと、誰にもできないことをやっているんだ」という自負を持って、モチベーションを保つようにしています。自分は難しい問題設定のほうが好きなので、やりがいを感じています。

――機械学習エンジニアとして、NILM領域にチャレンジして良かったことは何ですか?

やはり、自分が作ったモデルが世に出ていくことです。多くの人が関わって作っていくのではなく、自分のペースで進められること、そして先例のないコアな技術を少人数で作ることができて、それをプロダクトに落とし込めることは、自分にとってはやりがいです。もともと一人で黙々と作業する方が性に合っているというのもあって、開発環境には恵まれていると思います。

エネルギーや環境問題というのは避けられない問題で、政府や様々な企業が環境問題に取り組む姿勢を示していますし、今後は家庭においても環境について考えていかなければならない時代が来ると思います。入社当初はNILMについてよく知らず、ニッチな世界だと思っていました。でも今の情勢を考えると、先駆けてNILM領域に取り組んでいるインフォメティスで機械学習エンジニアとして働いていることは、今後の自分の人生においてもとても価値のあることだと確信しています。


NILMのコア技術を確立し、いずれは家庭を超えて電力系統へ貢献できる技術に

――今後、機械学習エンジニアとしてどんなことにチャレンジしていきたいですか?

今はまだ、NILM領域の技術は開拓中なので、NILMにおけるコア技術を確立していきたいと思っています。現状、NILM領域には万能なものが存在しません。そんな中でコアとなる技術を作ることができたら、だんだんサービスも広がっていくだろうし、推定できる家電も増えていくはずです。今は主要家電を推定する精度を上げることが自分のミッションですが、コア技術を開発して、主要家電だけでなくゆくゆくはすべての家電を推定できればいいですね。

冬に使用する様々な暖房機器の推定は技術的に難しい課題で、まだまだ改善の余地があります。しかしこれらの機器が推定できるようになれば、家庭の消費電力に関する気付きなども増えていくのではないかと思っています。多くの家電の推定ができるようになれば、例えば、2020年末から2021年1月に起きた電力逼迫のような事態が起きた際に、どの家電機器をコントロールすれば逼迫を回避できるのかといったエネルギーマネジメントの分野に活かしたり、需給バランスをコントロールしたりすることにも貢献できます。NILMのコア技術を確立することで、家庭を超えてさらに広い電力系統への貢献にチャレンジしていきたいと思います。

――最後に、インタビューを読んでくださっている方へメッセージをお願いします!

自分もインフォメティスに入る前はほぼ未経験で、機械学習や統計学を独学で勉強してきました。やる気さえあれば、どんな方でも大歓迎です。個人の裁量が大きいので、面白いタスクを担当できるチャンスがあります。裁量の大きな仕事をしたいという方は楽しめると思います。ぜひチャレンジしてみてください。

――ありがとうございました!

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