オランダでWebデザインの会社を立ち上げた後ジョイズにジョインした野望と挑戦の話

デザイン部門をリードする、オランダ出身のトミー。英米文学、情報技術にデザインと3つの学位を持つ博識家でもあり、20歳で自分のWebデザイン会社を設立、9名の社員を抱えるまでに成長させた起業家でもある。ジョイズではアプリからウェブサイトにいたるまですべてのデザインとUXを監修する立場にあるトミーの挑戦と野望を、話してくれました。

新しさを求めて、日本へ

日本に来たのは、何か新しさを求めていたからです。20歳の頃から自分でWebデザインの会社をやっていて、家族や知人の仕事を引き受けているうちに政府やオランダの航空会社の仕事を受注するようにまでなったのですが、しばらくして、何かもっと新しいことを学びたいと思ったんです。外国に住んでみたいと考え、イギリスにはもう住んだことがあったので、今度はヨーロッパでないところがいいと思い、アジア、特に日本なんかいいんじゃないかと思いました。

アジアや日本の文化には、以前から興味がありました。5歳の頃からマーシャルアーツ(空手、テコンドー、柔道を混ぜた武芸)をしていて、ブルースリーの動きを真似ていたのですが、マーシャルアーツと共にその裏にあるアジアの文化を学ぶようにもなり、黒澤明や三船敏郎などの映画をよく観ていたんです。大人になり、イラストレーターやデザイナーとして日本のアニメを観るようになってからは、ジブリの作品に衝撃を受けました。千と千尋の神隠しやもののけ姫など、なんと美しいのかと。

東洋の慣わしと西洋の価値観の間で

実際に仕事をしてみると、デザインに関していえば、日々西洋の価値観と日本で求められるもの間で、戸惑いを覚えることもあります。例えば、西洋は”Beauty of less”という美学があり、スペースのなかで焦点を当ててもらいたいものに視線を集中させるため、何もない空間こそが大事です。情報の不完全さはそれこそが美しさを成立させるものであり、それこそが研ぎ澄まされた洗練(Beauty of less)なのです。一方日本では、隙間は不要で、詰め込める限り沢山の情報を掲載することが広告には求められます。エピソードでいうと、雑誌の1ページに1、2行の言葉だけ載せるか、3段組にしてびっしり文字を書き込むか、くらいの違いがあります。不思議に見えるのは、それが日本人のもつそれ以外の様式や態度とは真逆に思えるからなんです。例えば日本人はとても綺麗好きで乱雑なものを嫌いますし、日本の伝統である生け花なども、まさしく引き算の美学です。ですが、商業文化になった瞬間、それらは逆になります。テレビの画面にも、一度に6色もの色が散乱し、私は目がチカチカします・・・。

そうなるのは「エンドカスタマーがそれを望んでいるから」というよりも、企業サイドがそういうものを好むという背景があります。でも、エンドカスタマーである特にミレニアル世代は、Facebookなど西洋発のミニマムのデザインのUIに慣れ親しんでおり、彼らの趣向に合わせたマーケティングをしていくことが増えていく今後、日本における広告やデザインがどう変化していくのか、気になるところです。

自分らしくいられるジョイズ ー”You can actually be straightforward”

西洋の美学と東洋の文化の間で着地点を探りながらの日々ですが、ジョイズの好きなところは、何事にもストレートでいることが許されるところです。オランダには正直で直接的な表現をする文化があるのですが、一般的に、日本で常にそうであるのは少し難しいと思います。でもジョイズでは、”You can actually be straightfoward”というか、ストレートな物言い、率直な感情表現をする自然体の自分のままでいることを、ナチュラルに受けていれてもらえ、他者・多文化への受容度がとても高い場所だと感じます。

日本で「デザイン」の地位をもっと向上させたい

今後は、ジョイズのデザインにさらに磨きをかけていきながら、西洋のデザイン哲学を幅広く日本に紹介するような機会を持ちたいと思っています。UXのスペシャリストとしてイベントやセミナーなどに登壇するお誘いをたまにいただくのですが、そういう場で、自分の視点と経験を生かした発信をしていきたい。そうすることで、日本で広告を作成したりデザインを決定したりする人の意識が変わっていったら、嬉しいですね。

個人的な考えなのですが、日本ではビジネスにおけるデザインの重要性が理解されきれておらず、デザインへの評価がまだまだ発展途上だと感じます。そこに尽力し、社会に正しくその価値を認識してもらえるよう、啓蒙活動のためのパブリックスピーキングなどにも、今後挑戦していきたいと思っています。

---独特の視点から、視座の高い話を聞かせてくれたトミー。ジョイズの製品デザインを素晴らしいものにすることを通して、また知や経験の還元を通して、今後より一層、日本社会全体にポジティブな影響を与えてくれることを楽しみにしています。

(取材・文/上原里菜)

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