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INTERVIEW 「お金の流れはこう変わる」:CSOが語るファクタリング領域の未来

インタビューされた人

武田修一。京都大学経済学部卒業。前職のソニー株式会社でPlayStation等の経営戦略策定を経て、2017年にOLTA株式会社を創業メンバーとして参画。執行役員CSO(=Chief Strategy Officer)に就任。筋金入りのゲーマーでオフの日は猫を膝にゲーム三昧。

まずは、武田さんがOLTAのCSO (=> Chief Strategy Officer , 最高戦略責任者)となるまでの経緯を辿ります。その始まりはソニー株式会社に新卒で入社した所からです。

CSOという便利な肩書き

---これまでの経歴を教えてください。

新卒でソニー株式会社に入社して、事業部としてはゲーム事業であるプレイステーションの事業部などにいました。やっていた事としては、一貫して経営の企画・戦略・管理の領域で一貫してビジネスサイドをずっとやっていました。例えば個別のプロジェクトの事業戦略の策定とか、事業全体の中期戦略の策定です。例えば、プレステ時代でいうとPS4の中長期の価格戦略であるとか、新商品としてPS VRを出す際のプラットフォーム戦略についてとか。他にはIP戦略の一環として新規にスマホの子会社を作る提言をしたりとか、そういった感じです。

--創業から今までのOLTAでの役割は?

代表の澤岻と一緒に事業全体の骨格作りをやってきました。事業戦略や経営数値の計画を立てるのはもちろんですが、創業からの約1年間はまさに0→1のフェーズだったので、肩書き通り戦略だけやっていれば良いという状況では全然なくて、個別の戦術まで落とし込むのはもちろん、一つ一つが業務として回るようになるところまでをまずは自分がやるという流れでやっていました。例えば戦略上SEO対策が必要だとなったら、オウンドメディアについて素人なりに勉強して、外部の専門家と一緒に作っていくことをやったり。掲載する記事はライターさんにお願いするわけですが、その大変さを知っておこうと思い自分で記事を書いたりもしました笑

C”S”Oというのが会社からすると非常に便利な肩書で「SEOも”S”だよね?」「”S”alesも」「事業開発の”商”談も」といった具合に、ビジネスサイドの仕事は(Sがついていなくても)引き受ける。結果として毎月のようにやっている仕事の領域が変わっていましたね。

元同僚を思い浮かべる事も

--ソニー時代とは随分違う働き方ですね

そうですね。ソニーには各分野のスペシャリストが揃っていたので、まさか自分が事業開発やマーケティングをやる日が来るとは、って思いましたね笑 実際そうしたタスクをやっているときには、ソニー時代の同僚を思い浮かべながら「自分みたいな素人がやっていいんだろうか?」「あいつならどう対応するだろう?」とかしょっちゅう考えてました苦笑

--創業期の苦労を経て、現在の役割は?

経営戦略・経営企画を中心にビジネスサイド全般を広くみていますので大きくは変わりませんが、おかげさまでメンバーも徐々に増えてきたので、どんどんチームに仕事を渡していけるようになってきました。今は創業期のように澤岻とともに中長期的な仕込みをやっているところです。


オンラインファクタリングという新しい領域にハックする

お金の流れがファクタリングによって改善する

--改めてOLTAが提供しているファクタリング事業について説明してください

OLTAが提供しているファクタリングというものは、端的に言うと「入金を待っている状態の請求書を売却することで運転資金を確保する」という中小事業者様に最適な資金調達方法なのですが、日本ではまだ全然知られていません。経営者のかたとお話をすると、やはりお金の悩み、特に日々の運転資金で悩まれているケースが多いです。そうしたキャッシュフローの部分がファクタリングによって改善すると、結果として経営者は本業である事業の中身に集中できるようになる。お金に悩まず事業ができるという事は、広くいうと日本の産業全体の活性化に繋がるのでは、と考えています。

--OLTAが提供するサービスにはどのような可能性を感じているのでしょうか?

既存のファクタリング事業者には全国的に展開する大手は存在せず、オークションプラットフォームが登場する前の中古車市場に近い状況だと見ています。OLTA以外ではほとんどがオフライン対面式の非効率なサービスで、AIを活用した審査等もないため結果として「手数料が高い」というイメージが定着してしまっています。今までファクタリングに対して良くないイメージを持っている人が多い分、ピーター・ティール(Paypalの共同創業者)が言うところの“隠れた真実”が、この分野にはあると思っています。

Fintechベンチャーである我々が、これをオンライン完結型のサービスとして生まれ変わらせることで、今までファクタリングを知らなかった全国の事業者様に使っていただくことで、日本の中小企業ファイナンスを大きく変えることができると感じています。この大きなチャレンジに共感したメンバーが集まっているのがOLTAという会社の強みでもあります。

バックグラウンドの多様性が生み出すモノ

—他社と比べたOLTAの強み・良さは?

(サービスはさておき)会社組織としての強みで言うと、色々なバックグラウンドを持った人が集まっていることですね。僕も元々メーカーを経てゲーム=エンタメの業界にいた人間だし、金融とは全く縁遠い生き方をしてきました。他のインタビューを見てもらってもわかる通り、全然違う専門性、尖った武器を持っている人間が集まっているので、既存金融とは違った新しい発想が生まれやすい。

またちょっと違う強みとして、経営陣はいわゆる学生起業家ではなく大企業での実業経験を踏まえて起業してることも大きいなと。例えば、やはり金融の領域なのでセキュリティ要件は大企業なら当たり前にやっているレベルを自分たちにも求めますし、反対に大企業の悪いところも知っているので大企業病には多分誰よりも自分たち自身が気づけるでしょうし笑


母校の京都大学。学生時代をここで過ごした。

OLTAに感じる京大の個性

—OLTAはどんな雰囲気の会社ですか?

出身が京大というのもあって、すごく個性的な、刺激的な人に囲まれて過ごしてきました。京大は想像に難くないと思うんですが、新卒で就職したソニーも結構個性的な人が多くて、実は大学から就職にかけて、そんなに“薄まった”感はなかったんです。創業メンバーとして入ったOLTAでもすごくそれに近い感覚があって。有名な性格の16分類ってあると思うんですが、実はOLTAでは既にそのうち15カテゴリが埋まっていたりします笑 地味にすごいですよね?これ。

さっきの話にも通じますが、均質な人たちを集めて軍隊のように働くというよりは、それぞれ異なるバックグラウンドや強みを持ったメンバーが集まって、日々ぶつけあうことで化学反応が生まれている、それがOLTAの魅力ですね。

ある意味で動物園のように飽きない環境

—未来のOLTAメンバーに向けてOLTAのオススメをお願いします。笑

まず自分のカラーを出したいという人にとっては、何かしら刺激しあえる個性的なメンバーがいる非常に魅力的な場だと思います。一方でそうしたメンバーのやり取りを見ているのが好きというサポートが得意な人にとっても、ある意味で動物園のように飽きない環境だと思います笑

あとは、僕も大企業にいたので痛感するところですが、スタートアップの特に初期段階は他では得がたい経験というのがいっぱい出来るので、凄く自分の成長にも繋がるし、会社が大きくなっていく過程を体験できるっていうのもすごく人生の糧になると思っています。

—逆にどういう人を求めますか?

スタートアップなので、席に座って待ってます!っていう人よりは、自分から「これってどう思いますか?」と課題に気づいたり、「ここはこうやった方がいいんじゃ無いですか?」って議論を交わしていけるメンバーがほしいですね。例えば自分がエンジニアだからビジネスサイドと話をしないとか、逆にビジネスサイドだからエンジニアとあんまり会話しないということではなく、本質を見たらこうなんじゃ無いかと思ったら、自分や相手の立場にとらわれすぎずにコトにあたっていける人がOLTAに参加してくれるとすごく嬉しいです。


ゲームは脳ミソの訓練みたいなもの

クリエイターが現実を構造分析してエッセンスだけを見せてくれる

--相当なゲーム好きだと伺っています。それが仕事に良い影響を与えていますか?

実はゲームなしでは生きていけないというくらい、根っからの、筋金入りのゲーマーなんです。「ゲームなんて」と思う人もまだ多いですが、実は事業戦略を考える上でも非常に役に立ちます。小学校低学年の時にハマっていたゲームに「Railroad Tycoon」という作品があったんですが、鉄道経営のシミュレーションゲームなんですね。ある都市を巡って競合他社と乗り入れ競争をして、どうにも勝ち目がないと見えたらその競合の株を買い占めてみたり、なんてことをして遊んでいました。

--小学生にしては難しいゲームにも思えますね

そこがゲームのすごいところで、現実にはもっと複雑で理解するにも時間がかかるような要素を、ゲームクリエイターが構造分析して、エッセンスだけを俯瞰して見せてくれる。しかも一方的に見せられるだけではなくインタラクティブに自分がそれを操作できるというのは、他のメディアのどれにもないゲームの魅力ですね。下手なビジネス書を読むくらいなら、ゲームで遊んだほうがよっぽど脳みその訓練になると、割と真剣に思ってます笑

--やはり経営戦略シミュレーションがお好きなんですか?

ジャンルはあまり選ばずなんでもやりますね。強いて一番好きなジャンルを挙げるならローグライクゲームと呼ばれるものです。いわゆるダンジョン探索をするんですが、限られたリソースをどう配分し、生き残るか。将棋やチェスがそうであるように、一手一手であらゆる可能性を検討しての判断が迫られます。これはその後経営に携わるようになってからの思考にも大変役に立っていますね。

--休日の過ごし方を教えてください

無類の猫好きでして、猫をひざに乗せてゲームをしたり、OLTAの他で手伝っているゲーム会社の人と打合せをしたり、やりたいことを満喫してます笑

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