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証券会社のクオンツだった私が、いまOLTAでこれからの与信創造にチャレンジする理由

北川 和貴(プロダクトグループ/開発研究チーム)

「お金」への興味から経済学を専攻、対理系コンプレックスにもがいたクオンツ新人時代

中高時代は数学やコンピュータが得意で国語が苦手という典型的な理系タイプだったのですが進路分けでなぜか文系に進みました。当時は「人を動かす要因」として「お金」が強く作用しているようにみえて、その仕組みを知りたいと思っていたからのような気がします。大学に入っても株式投資を始めるなど金融への興味は続きました。特に資本市場の最先端を行っているのが証券市場だと考え証券会社への就職を決めました。

新卒で証券会社に就職し、企業投資やベンチャー投資などの仕事が面白そう、と漠然と考えていたのですが、クオンツ運用という部署に配属になりました。クオンツというのは大きくプライシング系(オーダーメイド金融商品の値段を決める)と運用系(アルゴリズムトレード)とに大別されるのですが、私は後者です。トレーダーとプログラマーの合いの子のような仕事で、統計モデルを開発し、それをプログラムで実装し、実際に株を売買する専門職です。

(シンガポール出張のときに同僚と食事をしたとき)

一般的にクオンツ=「The 理系」のイメージがあると思いますが、実際入ってみても周りはほぼ「最低でも国立理系院卒で物理かコンピュータサイエンス専攻」で、目も眩むようなハイスペックな人ばかり。私大文系学卒の私はとにかくコンプレックスを感じました。しかも実績のみで評価される部署でどうやって生きていくかを必死に考え、それに必要な数学、プログラミングなどのスキルを独学で死に物狂いにキャッチアップする日々でした。

NY転勤や新技術の実装をはじめとする刺激的な日々

証券会社でのクオンツとしての日々は非常に刺激的でした。私の人生において最も尊敬する恩師に出会えたことも大きいです。彼は寡黙で典型的なQuantで、社内でもみなが口を揃えて「天才」と形容するような人でした。私は彼の能力に惹かれたのはもちろんですが、極めて謙虚で人格者な点にも陶酔しました。今でもゴルフや飲みに行ったりします。まずは彼を目標にとにかく全て真似をしました。通常、トレーダーはノルマがあり自分の優位性を保つため秘伝の戦略の情報を同僚にすら秘匿するのですが彼は質問すればなんでも奇譚なく教えてくれました。中身は解らずともひたすら彼のソースコードを写経したりもしました。

2年目からニューヨークの研究開発所に転勤になり、現地の大学教授と共同で最先端技術を研究開発するプロジェクトに従事しました。当時隆盛を極めていたHFT(高頻度取引)のモデル開発、実装、運用の全てに携わり、その経験と知識はその後のキャリアの至るところで活きています。


(NYまで訪ねてきた父とハイラインで撮影した思い出の写真。撮影は母。)

ここ10年は運用業界の環境変化も目まぐるしく、高収益だったHFTなどもすぐ競争過多になり収益性が落ちてきました。環境変化に応じて「ノーリスクで高収益な運用」から「適切なリスクを取る高コスパな運用」に需要が出ると思い、2014年頃からはヘッジファンドのパフォーマンスを安価に提供するアルゴリズム運用のビジネス化などに興味が移りました。ここでは、お客様の資金を集める営業やマーケティングなどの視点も必要となり、また違った金融ビジネスの側面を学びました。

クラウドファクタリングというビジネスモデルに可能性を見出しOLTAに転職

クオンツとしての仕事はとても楽しかったのですが、金融業界の大きな方向性として「情報格差を利用して高収益を上げてきた既存金融ビジネス」がウェブや人材流動化で「フラット化する世界」への文脈で傾斜していくことを肌で感じたこと、後者の世界での新しい金融ビジネスの立ち上げは既存金融組織内部からでは難しいと感じ、これまでと異なる角度から金融に挑戦してみたいと思い始めました。学生時代に社員4名ほどの黎明期ベンチャーで働いた経験もあり、そちらの方が自分の肌に合っているかもという思いもあり金融 x IT x ベンチャーという切り口で転職を考えました。

そんな中で高速にレスポンスをくれ、履歴書を熟読して書いたであろう丁寧なメールをくれたOLTAに興味を持ち面談しました。クラウドファクタリングという事業は知りませんでしたが、新しい社会環境向きのビジネスモデルだと思いました。これまで従事した運用ビジネスは「運用する余裕がある人のお金をさらにふやす」性質だったので「中小企業のための金融」というコンセプトも刺さりました。自分の知識を活かして成長に貢献できれば面白そう、と思いOLTAへ移りました。


データを武器にOLTAのリスクをコントロール

私がOLTAで従事する仕事は「データに関わる全部のこと」と認識していますが、まず着手したのは与信周りのリスク管理体制の高度化です。金融事業を営む上でリスク管理は非常に重要です。そのためにはデータからリスクを定量化する必要があります。OLTAは創業来しっかりデータを記録していたので、まずはノイズの除去などのデータ整備、次にスコアリングモデルの改善に取り組みました最後にそのモデルを活用した新しいリスク管理体制の構築という流れで進めました。

この取組みによる大きなメリットの1つは与信フロー自体が「機動的に検証可能な体制」になったことです。与信行為に対し実績データが入ってくると、「何がどれくらいダメだったか」を検証するサイクルが自発的に起こります。そこで発見した知見を次のモデル改善につなげる、というPDCAサイクルが回せるようになるという仕組みです。ファクタリングの場合、実績が分かるのが1ヶ月程度と短く融資などと比べるとPDCAを高速に回せる点も親和性が高いです。

前職と比較するとデータ量は少ないですが、今あるもので出来ることはたくさんあります。OLTAはお客様の多面的なデータを集めているため、個別には一見価値のないデータとデータを組み合わせたり、経済的な文脈による情報の整理により付加価値を創出することが肝だと思います。そのような戦略をとるためにはビジネスに対する深い理解も必要になります。

データのなんでも屋としてOLTAの成長の支柱を目指す

社内での私の位置づけとしては、「データ周りはあいつに相談すれば大丈夫」というような人になりたいと思っています。データ分析の在り方も今後大きく変わると思います。IoTやクラウドサービスの発展により記録されるデータ量は指数的に伸びていく一方、分析というと表計算ソフトなどが未だ主流で、その延長線では線形的な処理能力向上しか見込めません。ここにギャップが生じるので分析体制も新しいアプローチが必要になると思っています。

わかりやすく言うと、月次や週次などの低頻度でノイズの少ないデータを表計算で整理する作業から、リアルタイムでノイズの大きいデータを適切かつ高速に処理し集計するシステムへのシフトのようなイメージです。後者の世界観では、データ分析とシステムの融合が進むためデータサイエンティストや機械学習エンジニアもバックエンドやミドルエンドの理解が必要になると思います。私もこのような問題意識のもと、業務フローシステム周りのウェブ開発も兼務しています。このように自分の強みを活かしつつ、固定概念に縛られない柔軟なキャリアパスを描けるのもOLTAエンジニアチームの大きな魅力だと思います。

データ分析は経営判断、マーケティング、与信など社内横断的にインパクトがあるので、BIシステム構築と高品質の分析を実現する組織作りを通して会社の成長に貢献していきたいです。

柔軟で粘り強い思考を持った人と働きたい

頭が柔らかくて先入観がない人と働きたいです。自分の考えは間違っている可能性があると常に意識した上で「こんな検証をしてこんな結果が出たら考えを修正しよう」という思考ができる人です。ペンディング状態の考えを保持するのは精神的ストレスがかかるため、粘り強さも必要になると思います。優秀なエンジニアにはそのような人が多いと思います。

あとはいわゆるハック思考のような、難題を目の前にして諦めるのではなく工夫して手持ちの武器で最大限戦うマインドも大切だと思います。

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