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構造設計って面白い!構造計算の前にある大切なものとは?

今日は、某物件の建築設計(構造設計)の話です。

狭くて不整形な敷地形状、しかも段差がある。その敷地一杯に5階建ての複合施設(図書館、子育て支援センター等々)を建てる。地域活性に市民の方の期待がかかる建物。

だからこそ、道路に面する一面は開かれた空間と賑わいを作りたい。その他の面は近隣さんに迷惑をかねないように極力閉じたい。その期待をどう受け止め、どのような空間にするか?

さぁ、構造設計どうする?


こんな課題に日々直面しています。

構造設計者の役割

建物の躯体は柱、梁、床、壁、基礎で構成されており、自重や地震や台風や大雪に対して人々の安心安全の空間を創るのが、我々構造設計者の役割です。

その構造設計は「シンプルでバランスの良い設計が良い」といわれています。でもその設計の基準となる建築基準法に適合すれば安全であるかといえば、そうともいえません・・・。

人々の欠乏=本当の安心安全は、「基準法に適合するだけ」「シンプルだけ」では実現できないのです。

大地震時にも安心安全な建物をどう作る?壁作るといいけど、コストかかるし、意匠としてはオープンにしたい。かといって必要な箇所に必要な壁を入れると、バランス悪い・・・。


相反する条件の中でどうする?

そんな追求が繰り返され、いろいろな要因が複雑に絡み合って、その中で最適解を導き出していきます。

学校教育では〇☓で済む話が、現実社会ではそうはいきません。

今回もいろいろな諸条件を全て上手くいく方はないか?そこからスタート。

そのためには、諸条件の中身に同化することから。何をお客さんは求めているか、社会から期待されているか、そこを自ら掴む必要があります。

その中で、一つづつ、答らしきものが見つかり出していきます。

地震被害例を見ながら、壁がある建物は何故か被害が少ないことを発見!しかもバランス悪い建物も含まれているのに・・・。

ならば、バランスを優先して、壁を少なくするのではなく、バランスを悪くなるけど、壁を多くするとどうなるか?

追求を続けていくと、地震時の変形を小さくすることで、建物の耐震性能を向上する方法を見つけ出せたのです!

まさに、発想の逆転。

そこからも・・・。何か見落としはないか、模型を作って検証!

いろいろ揺らしてみて・・・。よし!これでいけそう!

我々の発想が確信に変わりました。

こうしている中でも、さらにいろいろな課題も見つかっていきます。しかし、この模型実験を設計チーム全体で行うことで、チームの期待やアイディアも加わり、なんと、最初の条件が全て実現できる見通しができました!

本当の安心安全の建物とは

このように我々は構造設計を進めています。

この過程を通じて気づかれたかもしれませんが、構造設計の見通しは、建築基準法を守った緻密な構造計算で組み立てているのではなく、どんな建物を作りたいか、その思いに同化した上で、地震が来た時にどのように揺れるか?どのようにすれば安全か過去の地震被害や自然の摂理(外圧適応してきた植物や動物の骨格等)を道しるべに、模型で検証しながら、リアルな実感を構造設計(数値)と繋げていくことで本当の安心安全の建物を作りことができます

こうしてようやく、社会に出していける、人々の期待に応えられる建物が出来上がっていきます。

この仲間との追求が可能性。

幾つになっても皆で追求。 期待が大きい分だけ追求過程も楽しいです。

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