スタークスが目指す”世界中の社会課題を解決する未来” -スタークス創業ストーリー Part3-

前回、スタークス創業ストーリーPart2では、私が28歳の孫正義さんに出会い、「伸びている市場で勝負する」「No.1が狙える領域にフォーカスする」「情熱が持てる仕事である事」というスタークス創業の原点を定めたところまでお話しました。今回は、2012年のスタークス創業から現在までの5年間を振り返っていきたいと思います。

伸びている市場でNo.1が狙える領域にフォーカスする

まず、創業に際して最初の事業を決める必要がありました。原点として定めた「伸びている市場で勝負する」ために、どんな市場を選ぶべきか。前職が広告代理店だったこともあり、どんな事業会社さんが伸びているか、苦しい市場、明るい市場はどこか、肌感覚はあったつもりです。

そんな中でも、急成長していたEコマース市場に目をつけました。ただ、そのEコマース市場も主要なプレイヤーは決まり始めており、「No.1が狙える領域」を見つけるためにどこかにフォーカスする必要がありました。その結果、浮かび上がってきたのが単品リピート型(お客様が毎月定期的に購入する商材を扱ったビジネス)のEコマースでした。

化粧品や健康食品が多い単品リピート型Eコマースは、広告代理業を行うにも多数のお客様とお付き合いがあったので、何が課題なのかヒアリングしたところ、通常のEコマースとは異なる独特の商流を支えるショッピングカートサービス(消費者からの注文、販売管理を行うソフトウェア)で良いものがあまりないことが分かりました。

そこで、独自でショッピングカートサービスを開発する、ということも考えたのですが、システム開発経験がない自分が、売上ゼロ、社員1名の状態から、いきなり自社システムの開発をすべきなのか、と悩みます。そんな時、ちょうど、テモナ株式会社さんが「たまごカート(現:たまごリピート)」という単品リピート型Eコマースに特化したカートを開発し、営業を強化するためにパートナーを探している話を耳にします。

自社開発 か 販売代理業から事業をスタートするか。まずここが、創業時の最初ターニングポイントでした。営業には自信があったので、今から自社開発して「たまごリピート」を追いかけるよりも絶対に勝機がある。そう判断し、独占的な販売代理店を担わせてもらえないかテモナ代表の佐川さんに話をし行きました。今から考えると、何の実績もなく、出来たばかりの会社によく任せてくれたと思いますが、テモナさんもサービス開発に注力して、一気に市場シェアを獲得したいので、営業を任せたいと感じていたタイミングだったことが幸いし、奇跡的に独占代理店契約を勝ち取ることができました。こうしてスタークス最初の事業は、「単品リピート型Eコマース向けカートASPを販売する代理店業」としてスタートします。

                創業2年目、オフィス近くの居酒屋にて

自社サービスを創って分かった事業を創る苦しみ

販売代理業として始まったスタークスは、たまごリピートという製品自体が素晴らしい製品だったこと、そして、その製品が世に出たタイミングが良かったこともあり、軌道に乗ります。

もちろん、最初に販売代理業を選んだのは、自分自身の経験値があって成功確率が高いことも重要でしたが、同時に業界に深く入り込み、まずはお客様を理解したいという考えがありました。顧客を深く理解すれば、必ず新しい課題が見えるはずで、それこそが次の事業に繋がると考えました。

たまごリピートの代理店業で収益基盤が少しづつできてきた3年目、いよいよ自分たちなりに顧客の課題を解決できる新しい事業を創ろうと考えはじめます。数多くのお客様へのヒアリングを重ね、中でも一番課題感が高かったのは「商品の発送、そして物流」でした。

お客様がたまごリピートを導入いただくタイミングで、まだ売上がそこまで大きくなく、社内で発送業務を行っていらっしゃる場合でも、少し売上が大きくなれば、大きな倉庫が必要になり発送業務を社内だけでは回せなくなる、そんな課題が見えてきました。にも関わらず、そこを上手く支援する仕組みが世の中にはあまりなかったんです。

そうして生まれたのが、単品リピート型Eコマースに特化し、倉庫からの発送業務をクラウド化したシステムで管理できる「クラウドロジ(旧:リピロジ)」でした。クラウドロジは、初めて自社で開発、販売、運用をすべて手がけることになったサービスでもあります。全てを自社でコントロールし、顧客の課題をより上手く解決していきたい、そんな意気込みで自社開発、自社運用を決めたのですが、会社として初めてのシステム開発、初めてのサービス運用に向き合い、想像以上にもがき苦しむことになります。

期待されている機能がいつまでもリリースされない中お客様だけ増え続ける、十分なマニュアルも整備されていないサービスに対してお客様からのご指摘の電話が鳴り止まない、そんな日々が続きます。自ら開発や運用を手がけてみて、改めて創業当初に開発が得意なテモナさんと一緒に仕事ができて良かったと思いました。創業当時のまだ力がない時期に、自分が得意な営業に集中できたことで会社を成長させられたのだと思います。

倒産が頭をよぎり、新入社員の前で誓った再起

代理店モデルだったことから順調に成長したたまごリピートとは異なり、立ち上げに苦労したクラウドロジも、1年程度で少しづつ形になり始めます。市場や顧客課題の選択に間違いがなかったことを確信し、いよいよ一気に成長させられる、そんな兆しも見えてきていました。

しかし、2017年4月、Eコマース業界全体を揺るがす出来事が起きます。大手物流会社が、増え続ける荷物に対応しきれない日本の物流業界の機能不全が明るみになったのです。それまでも、日本全体の物流量が増えていることや、物流業界が値上げに踏み切れず、配送網を強化する人材不足にも悩み続けていることを全く知らなかったわけではありません。

しかし、正直に告白すれば、物流会社が抱えている問題が大き過ぎて、スタークス自身当事者意識を持てず、「誰かがなんとかするだろう」くらいにしか考えていませんでした。物流会社より顧客であるEコマース事業社の成長や成功の追求のみを考えて事業を拡大してしまっていたのです。その結果、ある日突然、最大の取引先であった物流会社から、「もうこれ以上運ぶ事はできない」と告げられます。「お取引を断られる」という形でこの問題に直面した時、初めて本当の現実を理解し、「倒産」の二文字が頭を過ります。

社会にとって意味があって「情熱が持てる仕事」をするために創業したはずだったのに、最大の取引先からは「もうお取引を勘弁してほしい」と言われているわけです。結局自分たちがしてきたのは、自社のことばかりを考えて、市場全体を支えている物流会社の事を考えず、社会に価値を提供できていない仕事だったのではないか。何のために起業し、事業を興したのだろうか、とさえ悩みました。

2017年4月3日、新卒入社の社員がスタークスを信じ、人生をかけてこの場所を選んでくれたその日に、最大のビジネスパートナーを失いかけ、悔しさ、焦り、恐怖、色々な感情が一気に押し寄せて、これまで積み上げてきた自信が崩れていく感覚になったを覚えています。

新たなミッション、新しいスタークス

            新たなミッションを形にしたコーポレート・ロゴマーク

2017年4月に日本の物流業界に起きた出来事を期に、根本から会社の価値観を変えなければならない、そう決意しました。創業からの数年は、会社を維持し、成長させることしか考えていなかったかもしれません。確かに成長はできました。でも、Part1でもお話した子供のころの「なぜ世の中はこんなにも不条理と不合理に満ちているのか」という正義感はいつしか失われつつありました。

物流業界が破綻してわかったことは、成長し続けるEコマースという市場は、もはや新興市場ではなく、水道、電気、鉄道、コンビニのように「なくてはならないインフラ」であるということでした。しかも、日本の人口が減少するトレンドに入り、慢性的な担い手不足に陥ることも明らか。地方も含め、日本の経済にとって大切な成長市場があるにも関わらず、それを実現させられる仕組みがない、そんな「不合理の解決」こそが自分にとって「情熱を持てる仕事」なのだと気付きます。

「倒産」の二文字が頭をよぎったあの日から半年後、クラウドロジは様々な物流事業者さんのご支援、心血を注いで事業拡大に尽力してくれたメンバー、そしてスタークスの未来を信じてくださったお客様に支えられ、クラウドロジは無事に成長の軌道に戻り、スタークスは新たなミッションとともに再出発を切ります。

新たなミッションは「マーケット・イノベーションで社会課題を解決し、世界に新しい可能性を拡げる」。自社の製品やサービスで市場の利益を独占するのではなく、多くのプレイヤー、支援者、中堅・中小企業さんが関わるマーケットのあり方自体に変革を起こしたい、そして市場の変革によって世の中の不合理や社会課題を解決していく、そんな決意を表しています。

2018年4月2日、悔しさの中で向き合った去年の入社式とは違い、自信を持って新卒入社メンバーを迎えることができました。クラウドロジ事業とともに会社は順調に成長しており、クラウドロジの成長を加速させる中で見えてきた「顧客対応人材のリソース不足」という新たな課題を解決すべく、2017年12月にはCSCloudという新たなサービスもリリースすることができました。

                 2018年4月2日 入社式

物流に限らず、日本には少子高齢化、地方の空洞化、低生産性といった課題が溢れています。世界を見れば、エネルギー、食糧、環境、経済格差といった新たな課題が生まれ続けています。今、スタークスは日本のEコマース市場の物流という領域の課題を解決しようとしていますが、ミッションが指し示す先には、将来スタークスが世界中の様々な領域の課題解決に取り組んでいく未来を見据えています。

未来で出会うあなたへ

キャリアに悩んでいる方、スタークスに興味を持ってくださった方、お取引頂いている企業様、スタークスを応援して頂いる方など、さまざまな方がこの文章を読んでくさったかもしれません。最後までスタークス創業ストーリーを読んでいただき、本当にありがとうございます。過去を振り返る事で多くの人たち支えられ、ここまでくる事ができたのだと改めて認識しました。

前回の創業ストーリーPart2で紹介させていただいた「孫正義のシェアNo.1獲得戦略」という講演CDはソフトバンク創業から約5年後、1986年の講演が収録されたものでした。そして今、スタークスも5年目を超えたところにいます。

孫正義さんのようにと言うとおこがましいですが、スタークスが少しでも多くの社会課題を解決することができ、本当に世界に新しい可能性を拡げることができていれば、将来、このスタークス創業の物語に出会う「未来の28歳の若者」がいるかもしれません。ちょうど私が28歳の孫さんに出会ったように、何かの役に立てるかもしれない。一人でも多く、そんな若者と未来で出会うことができるように、これからもミッションの実現に尽力していきます。


スタークス創業ストーリー

Part1 ”世の不条理を変えたい”私が起業家を志した理由
Part2 出会いと決断の連続で辿りついた創業の原点

スタークス株式会社's job postings
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